研究課題/領域番号 |
21H02003
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
小椎尾 謙 九州大学, 先導物質化学研究所, 准教授 (20346935)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
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キーワード | Biaxial deformation / Crystalline polymer / 結晶性高分子 / 二軸伸長 / 放射光X線回折測定 / 赤外吸収分光測定 / ポリエチレン / 二軸伸長変形 / アイソタクチックポリプロピレン / 広角X線回折 / 二軸伸長試験 / Biaxial tensile testing / X-ray diffraction |
研究開始時の研究の概要 |
本研究申請では、二軸伸長変形時の結晶性高分子膜の力学物性を評価する。さらにこれらの試験過程におけるその場解析法に基づき分子鎖凝集構造変化の特異性を解明することを目的とする。凝集構造評価手法としては、偏光光学顕微鏡観察、赤外・ラマン分光測定および放射光を用いた小角X線散乱/広角X線回折測定を用いる。これらの結果に基づき、真の変形挙動を解明し、より優れた物性を有する結晶性高分子開発のための知見とする。
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研究成果の概要 |
高分子鎖は一次元的な分子鎖形態を有するため、変形に対して極めて異方的な応答挙動を示すと考えられる。本研究では、結晶性高分子の代表であるアイソタクチックポリプロピレンや線状低密度ポリエチレン(LLDPE)に等方的な応力場であるバルジ変形やニ軸伸長変形を印加した際の分子鎖の変形挙動をその場広角X線回折(WAXD)測定および偏光高速度カメラ(PHC)観察に基づき評価した。降伏点以下では結晶格子の転移が、降伏点近傍からはさまざまな方向を有する「一方向の降伏挙動」が観測された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
LLDPEやナイロンをはじめとする結晶性高分子材料は、一般に弾性率が高く剛性があり、単体のみならず、ガラス繊維、炭素繊維や種々のフィラーとの複合材料として使用されている。また、安価なものも多いため、高分子材料分野において、量的に非常に大きな割合を占めている。さらに、熱や溶媒を使用することによって、再成形なども可能であるため、持続可能な社会を達成する上で重要な役割を果たしうる。したがって、本研究で得られた成果は、このような結晶性高分子のさらなる用途開発に極めて重要な知見となると期待される。
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