研究課題/領域番号 |
21H02012
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35030:有機機能材料関連
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研究機関 | 東京大学 (2023) 京都大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
玉井 康成 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (30794268)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 励起子 / 電荷 / エネルギー移動 / 電荷移動 / 電荷再結合 / 高速分光 / 電荷分離 / 有機薄膜太陽電池 / 過渡吸収分光法 / 電荷解離 / 過渡吸収分光 |
研究開始時の研究の概要 |
有機薄膜太陽電池の光電変換効率が結晶シリコンなどの無機系太陽電池に遅れをとる要因の一つに、多くの有機薄膜太陽電池では無機系に比べて無輻射再結合損失が大きいことが挙げられる。 有機薄膜太陽電池の無輻射再結合損失を抑制するためには、電子ドナー/アクセプター界面における電荷再結合メカニズムを詳細に理解する必要があるため、本研究では過渡吸収分光法などの種々の分光学的手法を駆使することで、エネルギーオフセットの小さな電子ドナー/アクセプター界面における電荷再結合メカニズムを検討する。
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研究成果の概要 |
ドナーにPM6、アクセプターにY6を用いたPM6/Y6素子について過渡吸収分光測定を行い、電荷生成メカニズムを検討した。過渡電場吸収信号の時間発展を詳細に解析した結果、この系ではCT状態が自由電荷に解離するのに10 ps程度の時間を要していることがわかった。また電荷解離効率は温度に依存しないことから、既存のOnsagerモデル、Ballistic電荷分離モデルのどちらとも異なる機構で電荷分離している ことがわかった。詳細な解析からこの系では界面近傍にポテンシャルエネルギー勾配が形成され、この勾配を電荷がダウンヒル緩和することで電荷解離していることがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
次世代の太陽電池として期待されている有機薄膜太陽電池の光電変換メカニズムを明らかにした。本研究成果は有機薄膜太陽電池のさらなる高効率化を促進するとともに、電荷分離・再結合を扱う広範な光物理・光化学分野の基礎的知見となる。
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