研究課題/領域番号 |
21H02059
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 東京工業大学 (2022-2023) 大阪大学 (2021) |
研究代表者 |
川井 清彦 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (50314422)
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研究分担者 |
田邉 一仁 青山学院大学, 理工学部, 教授 (40346086)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 1分子計測 / RNA / 1分子計測 / 蛍光 / ブリンキング / 三重項ー三重項エネルギー移動 / ダイナミクス / 過渡構造 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、新たな創薬ターゲットとしてRNAが注目されているが、RNAはダイナミックな分子であり、タンパク質のように、最安定構造だけを狙った創薬での成功は難しかった。本研究課題では、蛍光相関分光法、1分子蛍光観測法に基づき、微量の試料を用いたRNAダイナミクスの測定法を開発しその理解を深めるとともに、RNAを創薬標的とした薬剤評価を行うアッセイ系の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度は、2021年度に確立したRNA構造転移の測定法の1つである、三重項-三重項エネルギー移動を利用した、RNA構造転移の測定法を用いて、DNA、RNAダイナミクスを調べた。片方の末端に1分子蛍光観測が可能である光耐久性の高い蛍光分子ATTО647N、もう片方の末端に三重項エネルギーのアクセプター、兼、光安定化剤として1,4,5,8-cyclooctatetraene(CОT)を導入した1本鎖DNA、および、1本鎖RNAを合成し、蛍光相関分光法を用いた蛍光ブリンキング測定により、1本鎖DNA、RNAの末端衝突ダイナミクス測定を行った。この際、PEG20,000などのモレキュラークラウディング剤による分子夾雑環境がRNAダイナミクスに与える影響を同時に検証した。また、局所的なRNA構造中の塩基対の解離を検証するための手法開発に取り組んだ。1分子測定により得られるデータはバイナリデータとして得られるが、Pythonを用いたプログラム開発により、複数のデータをクリック1つで解析可能となった。また、1連のデータにおいても、自在に時間を区切りながら蛍光ブリンキングパターンを解析することができるようになった。これにより、時間経過とともに蛍光ブリンキングパターンに変化を生ずるか、否かを、短時間で検証可能となり、ブリンキングパターンの変化を通してRNA構造転移を調べると言う、RNAダイナミクスを測定する新たな手法開発に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
年度当初の目的であった、RNA構造転移のダイナミクスを測定するための、Pythonを用いた相関データの時間変化を解析する手法を開発することができた。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、1光子検出に伴う1分子測定により、塩基対の解離がパルスとして観測される系の構築に取り組む。具体的には、蛍光分子としてATTO655、その消光剤として、電子移動によりグアニンより強くATTO 655の一重項励起状態を消光するグアニン誘導体であるデアザグアニンを用いて、構造変化が起きている時間を、パルスの長さとして観測できる系を構築する。定量化を可能とするするため、パルスの出現頻度、その長さより、RNA構造転移を追跡できるプログラムをPythonを用いて開発する。
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