研究課題/領域番号 |
21H02067
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37020:生物分子化学関連
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
塚原 俊文 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 名誉教授 (60207339)
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研究分担者 |
竹中 瑞樹 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10796163)
青木 吉嗣 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部, 部長 (80534172)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 6,110千円 (直接経費: 4,700千円、間接経費: 1,410千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | RNA編集 / 遺伝コード修復 / ツノゴケ / DYWドメイン相同体 / GRPドメイン / DRHドメイン / PPR56 / DYW相同体 / MS2システム / PPRタンパク質 / 脱アミノ化酵素 / アミノ転移酵素 / 疾患治療 / 脱アミノ化 / アミノ基転移 / 人為的RNA編集 / 脱アミン化 / ADAR1 / DYWドメイン / RNA editing / RNA修復 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、遺伝子の点変異を原因とする疾患に対する治療法として、人為的なRNA editingを利用して、発現している変異RNAの遺伝コードを部位特異的に修復して疾患を治療するという、遺伝コード修復による疾患治療法の確立を目指している。 具体的には、実用化を目指した遺伝子治療法の開発を行うとともに、人為的なU⇒C変換を実現するための人工酵素の創成を行う。 そのため、(a) C⇒U RNA editingを利用した治療法の確立、および(b) U⇒C RNA editingを触媒する人工酵素複合体の創成とそれを利用した遺伝子治療、を目指した研究を実施する。
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研究実績の概要 |
本研究は遺伝子の点変異を原因とする疾患に対する治療法として、発現しているmRNAの変異塩基を人工酵素複合体の導入によって修復し、疾患を治療する方法の確立を目的としている。これまでにツノゴケPPRタンパク質のDYWドメインに相同性を有する2つのドメイン(GRP及びDRH)のRNA編集活性を検索し、大腸菌ではGRPがアミノ基供与体依存的にU⇒C RNA編集活性を、DRHがG⇒X RNA編集の結果、Aへの変換活性を有することを明らかにした。2023年度はこれら人為的RNA編集をヒト由来細胞で実現することを目指して実験を行った。 まず従来のMS2システムの実験系でGRP或いはDRHドメインによるRNA編集を試みたが、残念ながら相補的RNA鎖を用いるこの実験系ではHEK293細胞でのポジティブな結果は得られなかった。そこで、ナンセンス変異導入EGFP或いは開始コドンATGをGAGに変換したEGFPの上流にPPR56認識配列を挿入し、PPR56-GRP或いは同-DRH融合タンパク質遺伝子と共発現させたところ共に弱いながらも緑色蛍光が検出された。これはそれぞれGRPによって終止コドンのUが変換されたこと、或いはDRHによって開始コドンが修復されたことを示唆する。今後の改良が必要ではあるが、人為的U-to-U或いはG-to-A RNA編集が可能であることが示された。 また、より高効率な人為的C-to-U変換のためにより高活性のRNA編集酵素の検索を行い、APOBEC3A及び3Gを利用した人為的RNA編集ツールの開発も実施し、MS2システムを用いた標的mRNA認識において、標的塩基部分が1本鎖となる様にループ形状となる guide RNAを用いることで効率よく人為的RNA編集が実現できることが示された。これらの研究成果により、人為的RNA編集を利用した疾患治療が可能である事が明らかとなった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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