研究課題/領域番号 |
21H02080
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37030:ケミカルバイオロジー関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
樺山 一哉 大阪大学, 放射線科学基盤機構, 教授 (00399974)
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研究分担者 |
狩野 裕考 東北医科薬科大学, 薬学部, 助教 (40774279)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 自然免疫 / TLR4 / スフィンゴミエリン / スフィンゴ脂質 / リポ多糖 / エンドトキシン / パイロトーシス / ライブセルイメージング / リピドA / サイトカイン解析 / イメージング / フローサイトメトリー / リポポリサッカライド / 生細胞イメージング / 細胞イメージング / 糖脂質 / LPS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、TLR4リガンド構造に応じたTLR4/MD2の細胞内動態の解析と、サイトカイン生成プロモーター活性の高感度検出を組み合わせることで、サイトカイン産生経路の仕分けを厳密に評価するシステムを構築する。この研究により、臨床においても有用な新規アジュバントの探索に、いち早く貢献できると考える。
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研究成果の概要 |
本研究では、TLR4リガンドのサイトカイン産生経路を検証するため、ライブセルイメージング技術とフローサイトメトリーおよびプロモーター活性評価系を用いて、各種検討を実施した。その結果、大腸菌由来LPSと紅色細菌由来LPSにおいて転写因子の活性上昇が前者では刺激濃度依存的に確認され、後者では見られないという明確な差異を確認した。また目的であった新規TLR4リガンドの探索結果として、脂肪酸鎖長が12であるスフィンゴミエリンSM-C12を見出し、これが免疫細胞においてTLR4リガンドとして結合後にインフラマソーム関連分子を生成し、その後パイロトーシスも惹起する新たな分子であることを発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は現在論文投稿中であるが、新規のTLRリガンドの発見というところで、学術的意義が高い。また、今回見出された分子であるSM-C12は、通常の哺乳動物細胞には見出されておらず、細菌などに存在する可能性が高い外来性の分子である。どの外来種に多く存在するのか詳細な報告は成されておらず、今後の調査が重要となる。また上記分子が、ヒトにおいて正常時には未発現、疾患に応じて発現するなどの現象が見出されれば、感染症や糖尿病における炎症状態などの治療ターゲットとして、大きな社会的意義を持つと思われる。
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