研究課題/領域番号 |
21H02093
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
矢野 大和 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (20646773)
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研究分担者 |
岩本 朋忠 神戸市健康科学研究所, その他部局等, 所長 (70416402)
西内 由紀子 広島大学, IDEC国際連携機構:PHIS, 特任准教授 (00333526)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 非結核性抗酸菌 / 巨大線状プラスミド / プラスミド / 抗酸菌 / GWAS / 集団ゲノム |
研究開始時の研究の概要 |
遅発育性の非結核性抗酸菌は、浴室の常在菌である一方、ヒトに感染して肺疾患を引き起こす。本研究では「なぜMycobacterium aviumは浴室バイオフィルムと人の肺という全く異なるニッチに適応できるのか?」という問いに対し、「パンゲノム内の多様なアレルからの選択」という解を想定し、この妥当性をゲノムと実験の両面から評価する。具体的には、健常者浴室分離株集団と臨床分離株集団との間でのゲノムと表現型の比較を行い、M. aviumのニッチと表現型に関連するアレル、遺伝子、プラスミドを解明し、本種の制御基盤を確立する。
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研究実績の概要 |
前年度に行なった解析により、臨床ニッチより浴室ニッチにおいて、より高頻度に分布していることが判明していたM. aviumの巨大プラスミドのゲノム進化学的研究を進めるため、これまでに生産されていた、代表者と分担者が浴室から分離したM. avium株のゲノムDNAのショートリードデータとロングリードデータを用いたハイブリッドアセンブリーによって、巨大プラスミドを保有していることが予想されていた浴室由来の3株の”ほぼ完全”ゲノム配列を得た。さらに臨床由来の3株の”ほぼ完全”ゲノム配列も新しく構築した。予想されていたとおり、これらの株のアッセンブリー配列はM. avium 臨床株のゲノムに見いだされた巨大プラスミドと類似性を示すコンティグを含んでいた。M. avium 臨床株1株の”ほぼ完全”ゲノム配列とサザンハイブリダイゼーション実験の結果と照らし合わせ、巨大プラスミドのトポロジーがリニアであることの証拠を得た。巨大プラスミドを保有する株のトランスクリムトームデータを得ることに成功し、巨大プラスミドのVII型分泌装置遺伝子クラスターや、tRNAアレー内の一部のtRNA遺伝子が実際に発現していることの証拠を得た。巨大プラスミドを保有する株のトランスクリプトームを、微好気条件で形成されるペリクルバイオフィルム形成時の細胞集団と大気条件で対数増殖期にある細胞集団との間で比較したところ、解析対象とした5350遺伝子のうち1654遺伝子(q.value<0.05)に発現量の違いが認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GWASを行うには、健常者浴室からさらにM. aviumを分離する必要があるが、得られるサンプルの数に限りがあることがわかってきた。バイオフィルム表現型のハイスループット解析にはさらなる条件検討が必要であった。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに注目してきた巨大プラスミドのゲノム進化学的研究を進める。さらに、臨床集団でより多く検出されるプラスミドがあるかどうかにも注目した比較ゲノム研究を推進する。引き続きGWAS実施に必要な環境検体および臨床検体を収集する。
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