研究課題/領域番号 |
21H02094
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38020:応用微生物学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中村 顕 筑波大学, 生命環境系, 教授 (10207863)
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研究分担者 |
矢嶋 俊介 東京農業大学, 生命科学部, 教授 (90301548)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | L-グルコース代謝 / Luteolibacter / Verrucomicrobia / スクリーニング / 酵素立体構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は自然界よりL-グルコース資化菌を分離し、Paracoccus sp. 43P株の同代謝機構を明らかにした。さらに門レベルで異なるLuteolibacter sp. LG18株の代謝機構を解析しているが、LG18株は43P株とは部分的に異なる代謝機構を有していることを示唆する結果を得ている。以上から自然界には多様な分類群のL-グルコース資化菌が存在し、異なる代謝機構を有していると推定している。 本研究では、LG18株の代謝機構の全貌を明らかにするとともに、さらに異なる分類群に属する微生物の代謝機構の解析を通じて、L-グルコース代謝機構の多様性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
1) LG18株のL-グルコース代謝関連遺伝子の同定 前年度までに同代謝経路の第3段階までの反応を司る酵素・遺伝子の同定(L-GDH, L-GnDH, C-4 epimerase)に成功した。本年度は第4段階以降の反応に関与する遺伝子を同定した。その結果、同代謝経路は7段階の反応で構成されることが明らかになった。さらに同定した各遺伝子の破壊株を作製したところ、全ての株がL-グルコース資化能を失っていることを明らかにした。また、C-4 epimeraseをコードするlguG遺伝子を除き、L-ガラクトース代謝能も同時に失うことを明らかにした。現在学術論文を執筆中である。 2) LG18株の分類学的検討 前年度のゲノムレベルでの検討に引き続き、細胞膜脂肪酸組成・脂質組成・キノン分析等の生化学的解析を行った。現在生理学的解析を行っている。 3) 新規L-グルコース資化菌のスクリーニング 前年度の実環境中でのL-グルコース資化菌の解析に引き続き、同一土壌からのL-グルコース資化菌の単離を行った。その結果、Rhizobiales目に属する複数の異なる属に分類される細菌の分離に成功した。現在その中から菌株を選定し、L-グルコース代謝経路の検討を行っている。 4) L-GDH, L-GnDHの結晶化と立体構造解析 前年度のL-GDHの結晶化に引き続き、X線結晶構造解析を行った。その結果、1.5オングストロームの解像度で構造を明らかにすることができた。現在酵素活性中心や基質認識に関わる残基を同定するため、部位特異的変異体の作製を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画1)については、遺伝子破壊株の取得に苦労する面もあったが、無事に完了し、論文執筆に至ることができた。他の研究計画についても順調に遂行している。
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今後の研究の推進方策 |
予定している研究計画通りに遂行する予定である。
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