研究課題/領域番号 |
21H02115
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38030:応用生物化学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
山下 哲 金沢大学, 物質化学系, 准教授 (70361186)
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研究分担者 |
戸澤 譲 埼玉大学, 理工学研究科, 教授 (90363267)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | 天然ゴム / フラボノイド / メタボロン / イソプレノイド / 植物特化代謝 / 二次代謝産物 / 結晶構造 / 脂溶性有用物質 / X線結晶構造解析 / ナノディスク / 無細胞翻訳系 |
研究開始時の研究の概要 |
植物が生産するフラボノイドや天然ゴムなどの有用な二次代謝産物は、膜に結合する酵素が複合体をつくることにより効率的に合成していることが徐々にわかってきているが、この膜酵素複合体は壊れやすく、詳細に観察された例がない。本研究では、酵素複合体をナノスケールのディスク状膜構造へ乗せ、その機能に必要な最小単位(コア構造)を解明する。方法として、上記の膜構造に乗せた酵素を特殊な試薬で結び付けたり、同時に結晶化したりすることにより、複数の酵素がどのように相互作用しているかを解明する。また、ナノスケールの酵素の動きを観察できる原子間力顕微鏡(高速バイオAFM)を用いて、複合体のダイナミックな姿を明らかにする。
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研究成果の概要 |
植物が生産する有用な二次代謝産物は、膜上で酵素複合体メタボロンの形成により効率的に合成されることが明らかになってきた。代替生産系を構築する上でも、メタボロンの構造と機能を理解することが不可欠であるが、メタボロンの相互作用は一般的に弱く、膜上で一過性に形成される複合体の単離も困難であり、複合体の量論比、相互作用に関する知見は少ない。本研究ではフラボノイドおよび天然ゴム生合成系の複合体の膜上における酵素学的解析、複合体のX線結晶構造解析、化学的架橋による相互作用解析等を行なった。その結果、複合体の量論比と活性発現の相関を解明し、相互作用界面、およびダイナミクスに関する知見を得ることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植物が生産する二次代謝産物は、近年は植物特化代謝産物とよばれ、薬用化合物の宝庫である。また、植物特化代謝産物の一種である天然ゴムは、化学成分としては普遍的なイソプレンという繰り返しから合成されるものでありながら、ポリマーとしてのゴムは、特定のゴム生産植物しか合成できない。そのため、植物は奇跡の化学工場とも言われているが、そのキーとなるのが酵素複合体メタボロンの形成である。これらの作用機序、複合体構造、量論比、相互作用界面に関する知見を得ることは、基礎科学として新規性が高いが、微生物などの他の宿主で植物特化代謝の代替生産系を構築する応用上、必要不可欠な情報であり、大きな波及効果がある。
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