研究課題/領域番号 |
21H02142
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
山崎 正夫 宮崎大学, 農学部, 教授 (80381060)
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研究分担者 |
甲斐 久博 九州保健福祉大学, 薬学部, 准教授 (60533221)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
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キーワード | 低酸素 / 脂肪細胞 / 共役リノール酸 / 細胞内代謝 / 共役脂肪酸 / 代謝 / メタボリックシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は機能性脂質の一種である共役リノール酸 (CLA) をツールとして、『低酸素不応答誘導』を新たな生活習慣病予防のターゲットとして確立したい。肥満により脂肪組織内は低酸素状態となり、脂肪細胞は低酸素に応答した結果、機能異常をきたすことが生活習慣病の増悪因子となる。申請者は、これまでにCLAが低酸素状態でも脂肪細胞に低酸素に応答させないという希有な活性を持つことを見出した。本研究ではCLAが『低酸素不応答』を誘導する作用機序を解明し、『低酸素不応答』を生活習慣病予防法として具体的なターゲット分子とともに提唱したい。
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研究実績の概要 |
本研究では機能性脂質の一種である共役リノール酸 (CLA) をツールに、脂肪組織での『低酸素ストレス抑制』を新たな生活習慣病予防法として確立することを目的とした。本研究での具体的な戦略として、 1. CLAが脂肪細胞において低酸素状態でも細胞内酸素濃度を下げない 2. CLAが脂肪細胞において低酸素ストレスを抑制するように代謝系を変化させる という2つの仮説を細胞および個体レベルで評価することとした。 1においては、96ウエルでの3T3-L1脂肪細胞培養系を利用し、酸素消費速度を解析するための評価系を構築した。培地中溶存酸素レベルをモニターすることによって酸素消費速度 (Oxygen Consumption Rate; OCR) として算出した。CLAは低酸素条件においてHypoxia-inducible factor 1aplhaの安定化を抑制することが明らかとなり、低酸素応答を抑制することが示唆された。さらに、CLAのうち10trans, 12cis型はOCRを抑制することが示唆されたが、9cis, 11trans型やリノール酸にはそのような効果が観察されなかった。2においてはin vitroにおいては低酸素状態で3T3-L1細胞を培養し、細胞内における代謝物変化をDI/EI/MS法でメタボローム解析するとともに、脂肪細胞の形質プロファイルを評価するため産生されるアディポカインの解析を実施した。メタボローム解析の結果から、代謝物組成は通常(20%)酸素と低酸素 (1%) 条件でパターンが異なっており、CLAの添加でさらに変化することが示された。また、in vivoにおいてはCLAが肥満動物の脂肪組織でアデニロコハク酸経路を活性化することが示唆された。これらの結果は、CLAをツールとした新たな生活習慣病予防の標的を提唱するものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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