研究課題/領域番号 |
21H02146
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
高橋 信之 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50370135)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | 食後高脂血症 / 肥満 / 脂質代謝 / 高脂肪食 / 消化管 |
研究開始時の研究の概要 |
脂肪肝と肥満は動脈硬化性疾患発症の重要なリスク要因ですが、近年、食後に血中中性脂肪濃度が上昇する食後高脂血症が空腹時血中中性脂肪濃度よりも高い相関を持つ動脈硬化性疾患発症リスクとして注目されています。しかし、食後高脂血症悪化と脂肪肝や肥満といった他のリスク要因との関係は未だ不明です。 そこで本研究では、食後高脂血症悪化メカニズムの検討に加えて、食後高脂血症が長期に悪化した場合、もしくは良好な場合に脂肪肝や肥満がどのように影響されるかを検討します。本研究での成果は、動脈硬化性疾患発症リスクを低減する新規薬剤の開発に加えて同様の作用を持つ機能性食品成分の開発に大きく寄与すると期待されます。
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研究実績の概要 |
食後高脂血症の悪化は、動脈硬化性疾患発症リスクを高めることが明らかとなっており、本研究では、その悪化メカニズムの解明と食後高脂血症と肥満や脂肪肝 との関連性、ならびに食品成分による食後高脂血症悪化の回線を検討している。 本研究の最大の課題は、食後高脂血症の悪化が、動脈硬化性疾患の発症リスクを高めるだけでなく、脂肪肝や肥満といった生体内での脂肪蓄積増加に寄与しうるかどうかという点である。これまでの研究成果から、腸管上皮細胞での脂肪酸酸化を亢進させることで食後高脂血症悪化が改善することが明らかとなっているため、食後高脂血症の脂肪肝・肥満への影響を検討するためには、小腸上皮細胞での脂肪酸酸化だけを亢進させたり阻害したりする必要がある。今年度は、腸管上皮細胞での脂肪酸酸化をコントロールするペルオキシゾーム増殖剤応答性受容体α(PPARα)やAMP依存的タンパク質リン酸化酵素(AMPK)を腸管上皮細胞特異的にノックアウトの作製がようやく完成した。現在、それらマウスを交配し、実験に使用できるよう準備している。 一方、もう一つの課題として、高脂肪食摂取で食後高脂血症が悪化することを明らかにしているが、どのようなメカニズムで悪化しているのかという点である。炎症反応を誘導するLPSが高脂肪食摂取により血中で増加することが分かったため、LPSが腸管上皮での炎症を誘導して、その炎症が食後高脂血症悪化に関わっているのではないかという仮説を立て、実験を進めている。しかし、動物レベルで評価することが困難であるため、期間内にある程度の成果を挙げるため、現在、細胞レベルで炎症と脂肪酸酸化との関連を評価する実験系の確率を試みている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
PPARαとAMPKそれぞれの腸管上皮特異的ノックアウトマウスの作製に時間がかかったことと、炎症による食後高脂血症悪化メカニズムの解明が、動物レベルでは当初想定していたよりも複雑すぎるため、細胞レベルでの評価系にシフトせざるを得なくなったため。
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今後の研究の推進方策 |
組織特異的ノックアウトマウスが完成したことから、食後高脂血症悪化が肥満・脂肪肝につながるかどうかの検討は既に開始している。次年度中に何らかの結果を得ることができると期待している。また炎症と食後高脂血症悪化との関連についても、細胞レベルでの評価系が確立できる目処が立ったため、細胞レベルではあるものの、分子メカニズムの解明につながると考えられる。
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