研究課題/領域番号 |
21H02171
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39020:作物生産科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢守 航 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (90638363)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 光合成 / 環境応答 / 気孔 / 電子伝達 / Rubisco / イネ / 光合成誘導 / 高CO2 / CO2 / 光阻害 / 変動光 / 地球温暖化 / Rubisco activase / 生産性 / 高温 |
研究開始時の研究の概要 |
大気CO2の激増による温暖化が植物に与える影響を解明することは喫緊の課題である。また、野外環境において植物の受ける光強度は一日を通して常に変動しているため、気候変化が食料生産や炭素循環に及ぼす影響を明らかにするためには、実際の圃場に近い環境での実験が必要である。そこで、本申請課題では、光合成制御機構の統合的理解に基づき、近未来環境における変動光環境に対してイネの光合成速度を向上させることを目的とする。
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研究成果の概要 |
これまで、大気CO2濃度の上昇に対する光合成応答や、作物生産性向上を目指した光合成能力の改良は、光強度一定の定常光環境を想定して研究されてきたが、野外環境では、光は常に激しく変動している。そこで、本申請課題では、現在と近未来に予想される環境において、光合成の向上に寄与する諸反応の分子機作の解明を目指した。本研究成果によって、1)ヒメツリガネゴケ由来Flavodiiron protein(Flv)遺伝子導入による電子伝達系の改変、2)Rubisco活性化因子であるRubisco activaseの改変、3)気孔密度の増加と気孔開閉の迅速化によって、変動光に対する光合成能力が向上することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
バイオマス増大に向けての育種戦略を示すため、現在と近未来の環境において、光合成の包括的理解から光合成装置全体の最適化を目指す計画は革新的である。本申請課題は野外環境における光合成機能の強化に向けた基盤技術の確立に寄与し、植物にとって必須な “光”に対する植物の適応性を高める意義は大きいと言える。
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