研究課題/領域番号 |
21H02198
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
兵頭 究 岡山大学, 資源植物科学研究所, 准教授 (80757881)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | 植物ウイルス / 抗ウイルス免疫 / 宿主因子 / MAPキナーゼ / MAPK |
研究開始時の研究の概要 |
これまでに行われた国内外の様々なグループの研究から、植物の抗細菌/糸状菌免疫シグナルにおける mitogen-activated protein kinase (MAPK) 経路の重要性は確立しつつある。一方で、重要な植物病原の一つであるウイルス感染の場におけるMAPK経路の役割には未解明な点が多い。当研究は、(1) MAPK経路を介した植物-ウイルス間の分子攻防および (2) MAPK経路を標的とした植物ウイルス増殖機構、の2点に焦点を当て、MAPKカスケードを巡る植物-ウイルス間相互作用の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
Mitogen-activated protein kinase (MAPK) は広く真核生物に保存され、上流に位置する少なくとも2つのキナーゼ {MAPKキナーゼ (MAPKK) およびMAPKキナーゼキナーゼ(MAP3K)} とともにMAPKカスケードを構成し、分化・発生あるいは環境応答など様々なシグナル伝達系の中枢を担う。これまでに、抗細菌/糸状菌免疫 における植物MAPK経路の重要性は確立しつつある。一方で、重要な植物病原の一つであるウイルス感染の場におけるMAPK経路の役割には未解明な点が多い。本研究は、植物プラス鎖RNAウイルスをモデル系に、植物-ウイルス間相互作用において植物MAPK経路の果たす役割の解明を目的とする。植物では、MAPKカスケードの構成因子は複数の分子種ファミリーを形成し、一部冗長性を持ちつつ特異的なシグナル経路を形成する。昨年度の研究から、red clover necrotic mosaic virus (RCNMV、植物プラス鎖RNAウイルスの一種) 感染に正に関わるMAPKKを同定した。本年度はウイルス感染に関与するMAPK経路に関してさらなる知見を得るため、MAP3KおよびMAPKについて解析を行った。VIGS法によるベンサミアナタバコMAP3KおよびMAPK遺伝子ノックダウン解析より、接種葉レベルでのウイルス感染に正に働くMAP3K遺伝子1つとMAPK遺伝子2つをそれぞれ同定した。MAPKKの場合と同様、ノックダウンによってウイルス蓄積量が増加するMAP3KあるいはMAPK遺伝子は同定されなかった。以上の結果から、RCNMV感染を正に制御するMAPKカスケードが浮かび上がってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ウイルス感染を正に制御するMAPK経路の同定に向けて着実に前進しており、概ね順調であると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
ウイルス感染に関わるMAPK経路の理解に向けて、同定したMAP3K-MAPKK-MAPK間の分子間相互作用を解析する。また、ウイルス感染に関与するMAPKカスケードのさらなる同定に向けて、ノックダウン実験を継続する。さらに、MAPK経路下流で働くことが知られている因子に関してRCNMV感染に関与する可能性をVIGS法を用いたノックダウン実験により検証する。
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