研究課題/領域番号 |
21H02241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40010:森林科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人森林研究・整備機構 |
研究代表者 |
矢崎 健一 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (30353890)
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研究分担者 |
佐橋 憲生 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究専門員 (10202102)
山口 宗義 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20353899)
才木 真太朗 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 研究員 (30824114)
半 智史 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (40627709)
秋庭 満輝 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (50353553)
太田 祐子 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (60343802)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
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キーワード | 南根腐病 / 病徴診断 / 定量PCR / 病理解剖 / 小笠原 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの土壌性樹病は感染の早期発見が困難であり、葉のしおれや枯れといった病徴が現れたときにはすでに病気が進行した末期的な状態である場合が多い。そこで本研究では熱帯で大きな被害を及ぼしている南根腐病をモデルとして、病原菌であるシマサルノコシカケ(Pyrrhoderma noxium)のDNA量から、感染の進行度合いを判定する手法を開発し、それに対応した樹木の葉や根の状態を調べることで、本病特有の症状やそれを検知し得る葉の分光特性などを探索する。これをベースに土壌性樹病の感染を早期に発見する技術を開発することを目指す。
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研究実績の概要 |
・本年度は、比較的乾性の立地に生育する樹種であるイジュとイスノキを用いて接種試験を行い、経時的に各種生理特性の測定を行った。また、開発した定量PCR法によって感染苗の根系の菌量を測定した。その結果、個体差が大きかったものの、両樹種とも接種後から菌量が増加する傾向にあり、イスノキでより顕著であった。また、病原菌の感染に伴う菌糸膜の発生もイスノキで顕著であった。いずれの樹種も50-70日目程度で菌量が最大となり、それ以降は増加しない傾向にあった。葉のほとんどの生理活性の経時変化に、対照区との顕著な違いは両樹種とも認められず、これは菌が一定量以上増加しなかったことによるものと考えられた。ただし、大気湿度に対する気孔の反応性は感染木で経時的に低下する傾向にあった。水ポテンシャル、根や幹の通水特性は両樹種とも感染による影響は認められなかった一方、反射分光特性の指標の一つであるPSRI(老化の指標)が感染進行につれて経時的に大きくなる傾向がみられた。従って、感染に伴って葉の老化に類似した反応が起きている可能性が示唆された。 ・感染木の根の横断切片を共焦点走査型レーザ顕微鏡で行った。菌糸が組織内に相当量蔓延しても木部道管形状は破壊されておらず、このため根の通水機能が枯死直前まで保たれていたと考えられた。 ・P. noxiusのDNA情報から設計したプライマーにより、LAMP法を用いた本菌の特異的な検出に成功した。 ・小笠原現地において、被害収束地および拡大地の各プロットに生育する複数樹種の樹木個体の葉の比葉重量(LMA)および炭素同位体比(δ13C)を比較したところ、双方とも被害拡大地において大きかった。このことは、被害拡大地は乾燥気味であったことを示しており、かつ野外の被害地にて気孔が開きにくくなっていたことは接種試験の結果と適合していた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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