研究課題/領域番号 |
21H02275
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40030:水圏生産科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人水産研究・教育機構 |
研究代表者 |
中村 洋路 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 主任研究員 (90463182)
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研究分担者 |
柳本 卓 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 主任研究員 (30443386)
林田 貴雄 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(長崎), 研究員 (40828456)
相馬 智史 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(横浜), 研究員 (80758657)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | マグロ / 性決定 / ステロイド代謝 / 遺伝子重複 / 転写制御 |
研究開始時の研究の概要 |
広域回遊性の大型魚類であるマグロ類(クロマグロなど)は、日本のみならず世界的にも重要な水産生物である。近年になりマグロ類の生理や生態を解明するための研究が進展しており、ゲノム配列情報も蓄積してきている。しかしながら、研究室レベルでの飼育の困難さゆえに、マグロの形質や特徴をつかさどる遺伝子の研究は十分に進んでいない。本研究では、マグロの性に着目し、これらの雌雄を決めている遺伝子を解明することを目指す。本研究の成果は、天然マグロの資源管理や養殖マグロの飼育技術について重要な知見を与えるものと期待される。
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研究実績の概要 |
クロマグロの性決定遺伝子候補であるsult1st6yについて、そのリコンビナントタンパク質を作製するためにHisタグ付加発現ベクターを構築した。これを用いて大腸菌による発現誘導を試みたところ目的タンパク質が得られなかったため、GSTタグを用いた発現系について条件検討を行った。これらと並行してクロマグロ受精卵を用いたsult1st6yのノックアウト実験系を立ち上げた。具体的には、sult1st6yを特異的に切断するsingle-guide RNA (sgRNA)を設計するとともに、受精卵へのマイクロインジェクションによりsgRNA及びCas9タンパク質について処理条件を至適化した。また、クロマグロの生殖腺細胞を用いてシングルセルRNA-seqを実施するとともに、Assay for Transposase-Accessible Chromatin sequencing (ATAC-seq)によるオープンクロマチン領域の配列情報の収集を開始した。前年度に引き続いて、クロマグロ近縁魚種のsult1st6yおよびそのパラログであるsult1st6aの各エクソンを増幅するPCRプライマーを用いて、コシナガとビンナガにおいて各遺伝子のエクソン配列を決定した。また、マグロ属および他のサバ科魚類のゲノム配列を比較するとともに、sult1st6y/sult1st6aのホモログを用いた分子系統解析から、sult1st6yが出現した時期を推定することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の研究計画に記載した目標をおおむね達成しており、重要な成果も得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
現在のところ特に大きな問題は生じておらず、当初の研究計画通りに進める予定である。
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