研究課題/領域番号 |
21H02277
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
西村 俊哉 北海道大学, 水産科学研究院, 助教 (10758056)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
|
キーワード | 不妊化技術 / CRISPR-Cas13d / 生殖細胞 / メダカ / ニジマス / 不妊化 / CRISPR-Cas13dシステム |
研究開始時の研究の概要 |
精子と卵の元となる生殖細胞は生命の永続性と種の保存を保証する細胞であり、その特性や形成の仕組みの解明は、水産科学分野のみならず生命科学における最重要課題の一つである。本研究では魚類における生殖細胞形成に必要な遺伝子群を網羅的に明らかにすることが第1の目的であり、その知見を元に幅広い魚類において不妊化可能な技術開発を行うことが第2の目的である。目的達成のために、一つ一つの遺伝子の機能を壊していく(ノックダウン)ことで、生殖細胞形成に必要な遺伝子を同定する。そして、魚種を超えて保存された遺伝子の共通配列をノックダウンの標的にすることで、汎用的な不妊化技術の開発を行う。
|
研究成果の概要 |
本研究の目的は、生殖細胞形成に必要な分子基盤を明らかにし、幅広い魚類において不妊化可能な技術開発を行うことである。そのために、生殖細胞形成に必要なdnd1遺伝子の下流因子の探索と機能解析を実施し、生殖細胞の数が減少する因子を同定した。また、CRISPR-Cas13dシステムを用いて、dnd1遺伝子の魚類共通配列を標的とするgRNAによってノックダウンを行い、モデル魚であるメダカと産業重要種であるニジマスにおいて生殖細胞を欠損させることに成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
養殖魚の不妊化は、遺伝的封じ込めだけでなく、高成長化や肉質の高品質化も期待できるため、養殖需要が高まる現代において汎用性の高い不妊化技術の開発の重要性は増している。本研究では、CRISPR-Cas13dシステムを用いて、生殖細胞形成に必要なdnd1遺伝子の魚類共通配列を標的とするgRNAによってノックダウンを行い、メダカ及びニジマスにおいて生殖細胞を欠損させることに成功した。これは,CRISPR-Cas13dシステムを用いた遺伝子ノックダウンが、モデル魚だけでなく、産業重要種における不妊化に有用であることを示す初めての成果であり、本システムによって汎用性の高い不妊化技術の確立が期待できる。
|