研究課題/領域番号 |
21H02316
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分41040:農業環境工学および農業情報工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
伊藤 博通 神戸大学, 農学研究科, 教授 (00258063)
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研究分担者 |
宇野 雄一 神戸大学, 農学研究科, 教授 (90304120)
黒木 信一郎 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (00420505)
中島 周作 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 特別研究員 (00896938)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | サフラン / 子球肥大 / トランスクリプトーム解析 / 非破壊計測 / スピーキングプラントアプローチ |
研究開始時の研究の概要 |
植物工場はデータ駆動型農業であり、国策で構築が推奨されているスマートフードチェーン(SFC)に親和性が高く、かつSFC内の生産を担う技術要素である。しかし、採算性に課題があるため付加価値の高いサフランを対象に栽培手法の研究を進めている。サフラン球茎は栄養生殖により繁殖する。高品質な子球(次世代の母球)を短期間で栽培することが最大の課題となっている。これまでの研究成果で子球内の可溶性糖が子球肥大促進の鍵を握っていることが解明されている。本研究の目的は子球内の可溶性糖濃度を非破壊計測し、その結果を指標として気温設定値を決定して子球肥大を最適化する生育制御法の解明である。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は非破壊計測によって得られる子球のシンク強度の変化に応じて光強度や気温を調節する子球の生育制御法を実践し、スピーキングプラントアプローチによるサフラン子球の生育制御法を解明することである。 大分県竹田市産サフラン球茎を子球育成実験に供試した。人工気象器内でLED光源を使用し湛液型水耕で栽培した。気温および光量を一定とした低温区とシンク強度の変動に合わせて気温および光量を調節する設定調節区の2試験区を設定した。シンク強度は次式から算出した。{シンク強度=子球重量×子球スクロース濃度×子球グルコース濃度÷子球フルクトース濃度}。右辺各項目は近赤外分光法による非破壊計測によって得られた。シンク強度がピークに近い時に炭素供給を促進させ、シンク強度が低下している時にシンク強度を維持する設定を行った。定期的に球茎を破壊し、子球および葉の粉末サンプルから子球内デンプン濃度および、子球内と葉内スクロース濃度をHPLCを用いて定量した。さらに粉末試料からRNAを抽出しトランスクリプトーム解析に供試した。スクロース代謝関連遺伝子であるクロロフィルタンパク質遺伝子(LHCⅡ)、スクロース輸送遺伝子(SUT)、スクロース開裂酵素遺伝子(SUS)、およびデンプン合成酵素遺伝子(AGPase)を調査した。 収穫時の子球重量平均値は設定調節区で20 g以上となり栽培日数は低温区で140日、設定調節区で147日であった。シンク強度の低下に合わせ、降光を実施すると葉の枯れが低温区より抑制され、葉内LHCⅡ発現量の低下も低温区より抑制された。また、子球重量が増大し葉内SUT発現量は低温区より高く維持された。降光により低温区よりも光合成およびスクロースの転流が持続され子球肥大および栽培日数の両方に影響した。シンク強度をフィードバックするSPAの実践は子球シンク強度維持に効果があることが示された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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