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ウシ視床下部で発見された泌乳・加齢による繁殖障害の原因物質:現場での応用に向けて

研究課題

研究課題/領域番号 21H02345
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関山口大学

研究代表者

角川 博哉  山口大学, 共同獣医学部, 教授 (80370592)

研究分担者 窪 友瑛  地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 農業研究本部 酪農試験場, 研究主任 (50825338)
北村 進一  大阪公立大学, 研究推進機構, 特任教授 (60117869)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
キーワード乳牛 / 繁殖 / 視床下部 / 繁殖障害 / 加齢 / 泌乳 / 分娩後泌乳牛 / 繁殖用雌和牛 / 下垂体 / 新規受容体
研究開始時の研究の概要

分娩後泌乳牛や中年の繁殖用雌和牛では、下垂体内のゴナドトロフ細胞からの重要ホルモン、LHとFSHの分泌が、GnRHとは別個の未解明のメカニズムにより抑制され繁殖障害が生じる。視床下部が分泌するプラズマローゲン群は、代表者が発見したゴナドトロフ細胞の新規受容体GPR61に結合し、LH・FSH分泌を強力に刺激する。さらに分担者が開発した新手法の2次元LC-MS法を駆使し、泌乳や加齢により視床下部内量が有意に減少するプラズマローゲンの分子種を発見した。これら分子種は新規診断法や創薬のシーズとして非常に有望であるため、本研究で現場応用に向けた基盤情報を得る研究を実施する。

研究成果の概要

下垂体のゴナドトロフは、LHやFSHを分泌する重要な細胞である。分娩後乳牛での性機能回復遅延の主因は、未解明な機構によるゴナドトロフの分泌能力の低下である。代表者は、新規受容体GPR61とそのリガンド、プラズマローゲンが重要な機構である可能性を見出した。本研究では、独自開発の血中プラズマローゲン濃度測定法を用い、高泌乳牛では分娩直後に血中総プラズマローゲン濃度が低下した後に、正常濃度に回復するが、個体によっては回復遅延し、初回排卵の遅延、さらに分娩間隔の延長の原因になることを発見した。さらに初回排卵後の血中プラズマローゲン濃度は、血中FSH濃度や乳量と正に相関することも発見した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

乳牛の繁殖障害による分娩間隔延長は、多大な経済損失を世界中の酪農家で生じさせる。しかしそのメカニズムには不明点が多かった。本研究は、まず分娩間隔延長の主因は、分娩後の性機能の回復遅延である(P<0.05)ことを北海道の乳牛で調査し明らかにした。続いて、分娩後の性機能の回復遅延のメカニズムを、代表者の独自研究で発見した、下垂体のゴナドトロフにおける新規受容体GPR61と、そのリガンド、プラズマローゲン群に基づいて解明した。さらに初回排卵後の血中総プラズマローゲン濃度は、血中FSH濃度や乳量と正に相関することも発見した。これらは非常に重要な発見で、未開発の繁殖障害予防法の開発の基盤となる。

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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