研究課題/領域番号 |
21H02362
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
大澤 健司 宮崎大学, 農学部, 教授 (90302059)
|
研究分担者 |
佐々木 羊介 明治大学, 農学部, 専任准教授 (60704674)
北原 豪 宮崎大学, 農学部, 准教授 (90523415)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
|
キーワード | 牛 / 繁殖 / 分娩 / 子宮頸管熟化 / 炎症性サイトカイン / マクロファージ / コラーゲン / 難産 / 炎症 / サイトカイン / 長期在胎 / インターロイキン-8 / PMN% / 子宮疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
牛の分娩において、長期在胎や陣痛微弱による難産と死産の予防が課題であるが、子宮頸管の熟化機構は不明である。また、分娩後早期の一過性炎症が生理的な子宮修復にとって必要であるという知見もある。本研究では、牛の子宮頸管熟化機構と分娩後早期の産道内における生理的炎症過程を明らかにするとともに、分娩前の頸管熟化促進および分娩後の一過性炎症惹起を行うことで、難産や死産の予防とその後の子宮内環境の改善、そして受胎性向上につなげる。
|
研究成果の概要 |
牛の分娩事故予防には子宮頸管熟化の解明が必要である。本研究では、牛の分娩時における子宮頸管熟化と分娩後の産道内炎症反応の一端を明らかにすることを目的として、牛の妊娠後期から分娩までの子宮頸管組織と粘液を採取、炎症反応を観察した。その結果、頸管組織中のマクロファージは分娩6週前までに観察されるとともにI型コラーゲンの割合は分娩3週前以降に減少すること、および子宮頸管粘液では多くの炎症性サイトカインが分娩3週前以降に増加することが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、分娩6週前より牛の子宮頸管組織中に浸潤するM1マクロファージがIL-6を産生することで頸管熟化が開始し、頸管粘液中のインターロイキン(IL)-1α、IL-1β、IL-8およびTNFα濃度が増加すること、妊娠末期に増加したIL-8が多形核好中球を動員することで炎症が増強され、熟化が進むことが示唆された。以上より、子宮頸管粘液中サイトカインの動態が長期在胎や難産、頸管熟化不全の診断の一助となる可能性が示された。
|