研究課題/領域番号 |
21H02387
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
金井 正美 東京医科歯科大学, 統合研究機構, 教授 (70321883)
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研究分担者 |
伊藤 日加瑠 香川大学, 医学部, 准教授 (50587392)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 胎盤 / NRK / 分娩遅延 / 早産 / Nrk / 分娩 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請では、Nrk KOマウス表現系を手掛かりに、正常な妊娠維持から分娩発来への切り替え調整機構を解明する。即ち、マウスとヒト胎盤の NRK 機能を比較することで、妊娠から分娩へのスイッチング因子を探索し母体環境に焦点を当てた研究を展開する。具体的には、Nrk下位分娩発来関連因子の同定、実際のヒト胎盤における定量化 (早産、正常出産、出産遅延の比較)、上記で同定した候補因子の抑制剤などを用いることでNrk 欠損個体の分娩遅延に対して、治療介入実験を実施しpathwayを確定する。
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研究成果の概要 |
胎盤形態は動物種によって大きく異なり、ヒトをはじめとした霊長類とマウスなど齧歯類は類似した進化系の血絨毛性胎盤を有し、母体血に接する栄養膜合胞体細胞はバリア機能と選択的物質交換に特化した形状を示す。我々がオリジナルに単離したNrk(NIK-related kinase)遺伝子のKOマウス は、胎盤肥大と分娩遅延を呈する。このNrk KOマウスの表現系とRNA-seq解析から、分娩発来時母体内P4が急速に低下するものの、Nrk KO個体ではP4低下しないことが原因で分娩遅延することを明らかにし、得られたNrk下位遺伝子候補から、正常な妊娠から分娩発来シグナルについてのスイッチ機構を検索した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
NRK KOによって分娩遅延が引き起こされる。本研究から、マウス胎盤がヒト胎盤の疾患モデルとしてカウンターパートであること、NRKが分娩誘導因子である可能性を示す結果が得られた。今後、マウスNRKとその下位因子と、ヒト早産の共通因子を、in silicoと病理切片を用いて更に検索することで、将来、早産の原因探索が可能となり、治療につながる可能性が示唆された。
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