研究課題/領域番号 |
21H02389
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
浅野 雅秀 京都大学, 医学研究科, 教授 (50251450)
|
研究分担者 |
成瀬 智恵 京都大学, 医学研究科, 准教授 (30372486)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
|
キーワード | CXCR4 / 骨髄移植 / 造血幹細胞 / ホーミング / ゲノム編集 / ガラクトース糖鎖 / 血液細胞分化 / 骨髄ニッチ |
研究開始時の研究の概要 |
同種造血幹細胞移植は難治性造血器腫瘍や再生不良性貧血などに対する根治的治療法として広く実施されるが,HSCの骨髄へのホーミング・生着効率や血球細胞への分化効率の向上は臨床現場の大きな課題となっている。本研究はHSCの細胞表面の糖鎖が,HSCの骨髄へのホーミング・生着や血球細胞への分化に重要な働きをしていることの発見を起点に,上記の課題の解決を目指すものである。全身および造血前駆細胞特異的β4GalT-1欠損マウスのHSCや造血前駆細胞の表面分子の解析,及び候補分子の糖鎖付加部位の改変により,どのような糖タンパク質のどの糖鎖構造がホーミングや分化に重要であるかを明らかにする。
|
研究実績の概要 |
これまでの培養細胞を用いた研究からCXCR4のN末端の2ヶ所のO型糖鎖の付加可能部位が,細胞遊走活性に重要であることを明らかにしたので,今年度はHSC のCXCR4遺伝子に変異を導入して,HSCのホーミングに与える影響を解析した。 1)レンチウイルスベクター(LV)を用いた変異CXCR4遺伝子のHSCへの導入 CXCR4の2ヶ所のO型糖鎖の付加可能部位のSerをAlaに変異させて,O型糖鎖が付加しない変異CXCR4遺伝子を発現するLVを作製した。CXCR4欠損マウスは出生時致死なので,胎仔肝臓からKIT陽性細胞(HSCを含む)を調整してこのLVを感染させた。導入した変異および野生型CXCR4遺伝子の発現をFACSで確認後,致死量のγ線を照射した野生型マウスに移植した。24時間後にレシピエントマウスから骨髄細胞を調整し,移植したHSCのホーミング活性を測定した。野生型CXCR4を導入したHSCはホーミング活性が有意に上昇したが,変異CXCR4を導入したHSCはベクターのみと同程度のホーミング活性しか示さなかった。 2)ゲノム編集によるCXCR4変異マウスの作製とホーミング活性の解析 骨髄のHSCのホーミングに与える影響を解析するために,ゲノム編集によりこの2ヶ所のO型糖鎖の付加可能部位に変異を導入したマウスを作製した。CXCR4欠損マウスは致死であったが,この変異マウスは正常に出生して成長した。この変異マウスのKIT陽性骨髄細胞を調整し,野生型のレシピエントマウスに移植したところ,野生型マウスのHSCに比べて,CXCR4変異マウスのHSCは有意にホーミング活性が低下していた。以上の2種類の実験よりこの2ヶ所のO型糖鎖は,胎仔肝臓由来および骨髄由来の両方のHSCの骨髄ホーミングに重要な役割を担っていることを明らかにすることができた。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|