研究課題/領域番号 |
21H02397
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分42040:実験動物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
藤原 祥高 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究所, 部長 (70578848)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
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キーワード | ゲノム編集 / 雄性不妊 / 哺乳類精子 / 小分子化合物 / 遺伝子保存 / 進化 / 機能補完 / 生物種間保存 / 遺伝子組換え動物 / 精子受精能力 |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者はゲノム編集技術CRISPR/Cas9を用いた個体レベルの遺伝子スクリーニングにより、精巣及び精巣上体特異的な必須遺伝子の同定に成功した。本課題では、研究代表者が発見した雄性生殖に必須な3因子群(未発表のため非公開)の精子受精能における役割を解明することを目的とする。今回解析する遺伝子群は、ハエや魚類などの非哺乳類からマウスやヒトまで広く保存されているだけでなく、哺乳類以外でも重要な機能を持つことからあらゆる生物種間で普遍的な役割を担っていると予想される。本研究では、遺伝子組換え動物を開発して、種々のモデル動物間での生殖メカニズムの共通性と特異性に焦点を当てて機能解析する。
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研究成果の概要 |
本研究では、研究代表者らがゲノム編集技術CRISPR/Cas9を用いた個体での必須遺伝子スクリーニングより明らかになった遺伝子(Lcn5-10, Ly6g5b/c, Spaca4, Tex46, Dcst1/2など)について雄性生殖での機能を解明した。今回の発見は、哺乳類精子に関わる「精巣上体での精子成熟」、「透明帯通過」、そして「受精膜融合」の受精に至る重要ステップに新たな知見を見出せた。特に、SPACA4, TEX46の発見は、従来考えられてきた精子の透明帯通過に必要な精子の頭部形態と尾部が生み出す運動性に新たな分子を付け加えることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、哺乳類生殖の中でも受精へ至るまでに精子が受精能力を獲得して卵子と膜融合するまでに必要な遺伝子群の発見に成功した。これまで不明だった精子の透明帯通過に寄与する精子膜タンパク質SPACA4, TEX46の同定は、分子機構の全容解明への第一歩となる。今回発見した因子を標的に、男性不妊の原因究明や検査・診断法の開発に繋がり、精巣上体分泌因子を用いた精子受精能力の制御や試験管内再現への可能性を秘めている。
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