研究課題/領域番号 |
21H02398
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小谷 友也 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (70419852)
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研究分担者 |
山本 雄広 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50383774)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 卵母細胞 / mRNA / 翻訳制御 / 細胞内微細構造 / RNAプロセシング |
研究開始時の研究の概要 |
遺伝子機能を正確に制御するために「翻訳制御」は極めて重要な役割を持つ。我々は翻訳制御機構を解析する画期的な技術を世界に先駆けて独自に確立し、本研究分野に新たな局面を切り開いてきた。本研究は、受精後の個体形成において翻訳制御が果たす役割と、これら一連の生命現象における翻訳制御システムの原理を解き明かすことを目的とする。得られる成果は、生物がどのように翻訳制御機構を統合し個体を作り出すのか、その全貌を知る糸口となると期待される。
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研究成果の概要 |
卵母細胞は受精後の発生プロセスを進行させるため、翻訳を抑制した数千種類のmRNAを蓄積する。本研究は受精後にこれらmRNAがどの様な仕組みで翻訳を開始するのか、その解明を目的とした。本研究で、3’末端配列の短縮というmRNAの新たなプロセシングを発見し、この分子機構が翻訳を制御することを示すに至った。さらに、mRNAが顆粒状構造を形成し、その内部構造と性質の変化によって翻訳が制御されることを見出した。その成果は、受精後の発生が今まで未知であったメカニズムによって進行することを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
翻訳による遺伝子機能制御は、生物のあらゆる組織・器官において重要な役割を持つと考えられるが、その研究は容易ではない。本研究における成果は、動物の卵が受精し、発生プロセスを進行させるために重要な翻訳制御機構の一端を解明したもので、個体形成の根源的な仕組みに迫るものと言える。その成果は基礎生物学的な研究に資するのみでなく、不妊の原因解明や生殖医療の発展、家畜動物の出産率向上など多くの分野に貢献することが期待される。
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