研究課題/領域番号 |
21H02414
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
島村 達郎 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (90391979)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 受容体 / 構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症の薬である抗精神病薬は、ドパミンD2受容体(D2R)とセロトニン2A受容体を不活性化するインバースアゴニストだが、D2Rの過剰な不活性化に起因する副作用がある。D2RなどのGタンパク質共役型受容体(GPCR)は、インバースアゴニストの効力(不活性化の程度)の強弱に応じて複数の不活性型構造を持つことが示唆されたが、その詳細は不明である。本研究では、GPCRの構造解析によりこの詳細の解明などを目指す。
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研究成果の概要 |
Gタンパク質共役型受容体は、活性型・不活性型の平衡状態で存在し、リガンドが結合しなくても一定の基礎活性を示す。Gタンパク質共役型受容体に逆作動薬が結合すると、不活性型に平衡が偏る。逆作動薬には強いものから弱いものまで様々な効力のものが存在するが、そのような効力の違いと立体構造の関係は不明である。本研究では、生体アミン受容体の一種であるセロトニン受容体について、弱い逆作動薬との複合体構造を決定した。その結果、この逆作動薬が結合した状態では、不活性型構造よりも活性型構造に近い構造をとっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
少なくとも一部のGタンパク質共役型受容体では、完全逆作動薬や部分逆作動薬のように、結合する逆作動薬の効力の強弱により複数の不活性型構造が存在することが示唆されている。本研究の成果は、逆作動薬の強弱がGタンパク質共役型受容体の構造の違いに由来する可能性を示唆し、Gタンパク質共役型受容体の機能の理解などに貢献すると考えられる。
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