研究課題/領域番号 |
21H02424
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 健一 岐阜大学, 糖鎖生命コア研究所, 教授 (50423059)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | ラフト / 糖脂質 / GPIアンカー型タンパク質 / 1分子観察 / 細胞膜ドメイン / アクチン / 1分子観察 / ガングリオシド / 脂質ラフト / シグナル伝達 / 膜受容体 / 超解像顕微鏡法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、生細胞膜上で糖鎖と脂質が機能性分子集合体を誘起するという概念を検証することである。我々が開発したガングリオシド蛍光プローブを1分子観察することにより、ガングリオシド糖鎖間の特異的相互作用により、ホモダイマーが形成される機構、そのホモダイマーにより、受容体型チロシンキナーゼの活性が制御される機構を解明する。さらに、ガングリオシドホモダイマー、オリゴマーができやすい大きな膜領域、すなわち階層構造があるかを検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、糖脂質プローブ1分子観察の結果、いずれの糖脂質も糖鎖間の特異的相互作用により、短寿命のホモダイマーを形成することを見出した。また、超解像観察の結果、タンパク質相互作用が強いGPIアンカー型タンパク質のドメインとアクチンに結合した細胞膜内層リン脂質形のドメインとが強く共局在していること、GPIアンカー型タンパク質はその領域でホモダイマー形成することを見出した。これらの観察結果から、糖脂質は糖鎖により、GPIアンカー型タンパク質は細胞外タンパク質により、機能性集合体を誘起し、このような複合体自体を集める階層構造が存在することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今まで、特異的タンパク質相互作用によるGPIアンカー型タンパク質のホモダイマー形成を明らかにしていたが、本研究の1分子観察により、糖鎖―糖鎖間の特異的相互作用により糖脂質もホモダイマーすることを見出した。さらに、これらのホモダイマーを集める大きな膜ドメインが、細胞膜内層でアクチンに結合したリン脂質のドメインとの相互作用により形成されることを見出した。これらは、GPIアンカー型タンパク質や糖脂質の会合体形成やドメイン形成機構といった長年の問題を解明する重要な知見である。
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