研究課題/領域番号 |
21H02444
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 敦史 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (20188890)
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研究分担者 |
米澤 康滋 近畿大学, 先端技術総合研究所, 教授 (40248753)
岡村 康司 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80201987)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 膜電位 / タンパク質 / 構造生物学 / 電位センサータンパク / 構造・機能解析 / X線結晶構造解析 / クライオ電子顕微鏡 / 膜タンパク質 / 電位センサータンパク質 / 構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
電位依存性ホスファターゼVSPは、膜電位という電気信号を酵素活性の制御という化学信号に変える膜タンパク質であり、生物における電気信号の新たな役割を示す重要な分子である。本研究では、VSPの様々な状態の詳細な原子構造を解明し、VSPが電気信号を化学信号に変える動作機構の理解を目指す。また、VSPの酵素領域は、ガン抑制因子PTEN と高い相同性を有しており、VSPの基質認識機構、反応機構を参考にすることで、PTENの基質認識機構や代謝物との相互作用機構を理解し、ガン進展のメカニズムの原子レベルでの理解やこれまでにないガン治療法の開発など、新たな研究の発展の基礎データを得る事も期待できる。
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研究成果の概要 |
電位依存性脱リン酸化酵素VSPの動作機構の解明を目指した研究を進めた。静止状態の構造解析を目指し様々なコンストラクトや結晶化条件を試みた。構造解析には至らなかったが微結晶を得、さらに良質な結晶を得るための条件検討を続けている。クライオ電子顕微鏡単粒子解析は、領域間の揺らぎが大きく原子構造の決定には至らなかった。電気生理学、蛍光測定、構造モデリングを組み合わせ、2つの疎水性残基が電位センサードメインと細胞質酵素領域のカップリングに重要な役割を果たしていること、S4ヘリックスとそれに繋がるリンカーが1本のヘリックスとして動き活性化に関与するというVSPの活性化機構の一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電位センサータンパク質VSPの動作機構の解明を目指した研究を進めた。静止状態の構造解析を目指し様々なコンストラクトや結晶化条件を試みた。構造解析には至らなかったが微結晶を得ることができ、今後の研究につなげることができた。また、電気生理学、蛍光測定、構造モデリングを組み合わせることで、2つの疎水性残基が電位センサードメインと細胞質酵素領域のカップリングに重要な役割を果たしていること、S4ヘリックスとそれに繋がるリンカーが1本のヘリックスとして動き活性化に関与するというVSPの活性化機構の一端を明らかにすることができた。
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