研究課題/領域番号 |
21H02480
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 (2023) 東京薬科大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
多賀谷 光男 東京歯科大学, 歯学部, 客員教授 (30179569)
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研究分担者 |
井上 弘樹 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (10294448)
若菜 裕一 東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (90635187)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | syntaxin 17 / 小胞体 / ミトコンドリア / オートファジー / 脂肪滴 / リン酸化 / MAM / リン酸化ー脱リン酸化 / カルジオリピン / CPT1a / インフラマソーム |
研究開始時の研究の概要 |
Syntaxin 17(Stx17)は、小胞体-ミトコンドリアの境界領域(MAMおよびミトコンドリア)に存在して足場タンパク質(膜融合非依存的)として働き、栄養状態に応じてミトコンドリア分裂、オートファゴソーム形成、脂肪滴形成等の異なる機能を発揮する。この機能変換は、結合パートナーが変わることによって行われるが、その分子的基盤はまだよくわかっていない。本研究ではStx17の結合パートナー変換の分子機構を解明する。また、Stx17結合タンパク質との相互作用を介した、インフラマソーム形成への関与を含むStx17の新たな機能を解明する。
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研究成果の概要 |
Syntaxin 17(Stx17)は小胞体とミトコンドリアの接触領域に局在し、栄養状態に応じて局在や結合パートナーを変えることで多様な機能を発揮する。本研究では以下のことを明らかにした。(1)Stx17の局在化に重要なアミノ酸領域を同定した。(2)富栄養状態においてStx17のSer134はリン酸化されており、飢餓によって脱リン酸化が起こるとオートファゴソソームや脂肪滴の形成に働く。(3)飢餓においてもACSL3はStx17によって活性化されて脂肪滴形成に働く。ACSL3はオートファゴソーム形成にも関与する。(4)CPT1AはStx17やACSL3のリザーバーとして働く。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小胞体とミトコンドリアの接触領域は脂質合成に留まらず、ミトコンドリアのダイナミクス、オートファジー、インフラソームの形成などを司り、Stx17はこれらの生命現象に関与する。本研究によって、Stx17が多様な機能を発揮することができる分子的基盤の一端が明らかとなった。小胞体とミトコンドリアの接触領域は、パーキンソン病などの神経変性疾患や糖尿病の発症とも密接に関係しており、本研究はこれらの病気の発症機序の解明にも貢献すると考えられる。
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