研究課題/領域番号 |
21H02519
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
松田 恒平 富山大学, 学術研究部理学系, 教授 (60222303)
|
研究分担者 |
中町 智哉 富山大学, 学術研究部理学系, 講師 (30433840)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
|
キーワード | 脳ペプチド / 生得的行動 / 体色調節 / キンギョ / ゼブラフィッシュ / α-MSH / 情動行動 / MC4受容体 / リン酸化リボゾームタンパク質S6 / 下垂体ホルモン / 摂食行動 / キンギョ・ゼブラフィッシュ |
研究開始時の研究の概要 |
多くの動物では、内分泌系や神経系の作用によって体色を環境に合わせて変化させて獲物を捕らえたり捕食者から逃れたりしている。代表者は、摂食・情動行動を制御する脳ペプチドが体色を調節するホルモンあるいは神経伝達物質としても機能することを見出してきた。しかしながら、脳ペプチドによる行動と体色調節の制御機構の実体は不明である。行動解析や体色変化の観察が容易な魚類を用いて脳ペプチドによる行動と体色の協調的な制御メカニズムの実体を解き明かそうとする研究は国内外に無く、本研究は脳ペプチドによる行動と体色調節の制御を担う神経基盤の解明に寄与できると考えられる。
|
研究成果の概要 |
本研究ではアルギニンバソトシン、コレシストキニンおよびニューロメディンUなどの脳ペプチド、特に脳ペプチドとしてだけでなく下垂体中葉ホルモンとして体色調整に関与するα-黒色素胞刺激ホルモン(α-MSH)に関して重点的に解析を進めたところ、末梢に分泌されたα-MSHが脳に至り、中枢作用として新 たに摂食行動と情動行動に影響を及ぼし、それぞれ摂食抑制作用と不安様行動惹起作用を有することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では小型魚類をモデルとしてこれまで解析されていなかった脳ペプチドによる生得的行動の制御と体色調節の関連性の実態を明らかにした。これらの成果は比較内分泌学など関係学術分野において脳ペプチドの新たな生理的意義を提起した。また、水産増養殖への応用の可能性を探るためトラフグも解析対象とし、新たに見出したアルギニンバソトシンの中枢作用が効率的な増養殖に係る技術開発に有用な基礎知見となると考えられた。
|