研究課題/領域番号 |
21H02544
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
沓掛 磨也子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究グループ付 (90415703)
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研究分担者 |
植松 圭吾 慶應義塾大学, 法学部(日吉), 助教 (00793861)
森山 実 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (30727251)
宮房 孝光 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (70760271)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 社会性アブラムシ / 兵隊階級 / 毒タンパク質 / 多様性 / 進化 |
研究開始時の研究の概要 |
ハチ、アリなど多くの社会性昆虫は毒を保有する。毒の獲得は社会性の進化や維持に重要な役割を果たしたと考えられているが、その知見は断片的にしか得られていない。社会性アブラムシには、兵隊が毒を保有し、これを武器に外敵を攻撃する種が存在する。本研究課題では、兵隊が特異的発現する攻撃毒タンパク質を様々な種で網羅的に同定し、その多様性を明らかにするとともに、分子進化過程や生理機能について総合的に解明する。これにより「生物毒」という独自の切り口から、兵隊アブラムシの社会機能に関わる分子基盤と進化について解明し、昆虫社会における毒タンパク質の多様性と共通性、社会性進化に果たした役割や重要性について考察する。
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研究実績の概要 |
ハクウンボクハナフシアブラムシの兵隊攻撃毒タンパク質について、ゲノムレベルでの解析を行なった。主要な攻撃毒成分であるカテプシンBプロテアーゼに関しては、これまでのトランスクリプトーム解析から少なくとも15のカテプシンB遺伝子が存在することがわかっていたが、今回ゲノム配列を用いたRNAseqデータ解析をHISAT2で行ったところ、17のカテプシンB遺伝子を同定することに成功した。このうち兵隊特異的発現する攻撃毒タイプのカテプシンB遺伝子に関しては、ゲノム配列を詳細に解析したところ、ほぼ同一配列の2つの遺伝子がゲノム上にタンデムに存在することが明らかになった。以上の結果を、これまでの組織別/階級別の遺伝子発現と合わせて解析をおこない、本種におけるカテプシンB遺伝子の分子進化の概要を明らかにした。また、カテプシンB以外の、兵隊の消化管または唾液腺で特異的に高発現する攻撃毒タンパク質の候補として、レグマイン、ホスホリパーゼA1、カルボキシルエステラーゼを同定し、これらの遺伝子配列および組織別/階級別の遺伝子発現について調べた。これらはいずれも、ゲノム上で多重遺伝子族を形成し、そのうちの1つまたは複数コピーが兵隊特異的に発現するという共通した分子進化学的な特徴を示すことが明らかになった。 また本年度は、単型の1齢幼虫が兵隊として機能するモンゼンイシアブラムシの兵隊攻撃毒タンパク質を同定するため、組織別トランスクリプトーム解析およびゲノム解析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
今年度は研究に必要な量のアブラムシが野外で十分に収集できなかったため、予定していた実験が行うことができず、計画に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
次年度にアブラムシの採集場所を再検討し、あらためて実験を行う予定である。
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