研究課題/領域番号 |
21H02580
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
王 丹 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, チームリーダー (50615482)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
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キーワード | スパイン / ythdf3 / RNA methylation / YTHDF1 / APC / prefrontal cortex / sex / depression / RNA化学修飾 / 微小管 / 体感地図 / 行動 / トランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
私たちは周りの環境や環境変化を正しく認知し、蓄積した記憶情報に基づいて、適切な行動を出力することができる。脳が外部環境の経験とともに成長し、機能を獲得していく過程において、ゲノム情報はどのように役立つか?本研究は神経細胞における動的なRNAメチル化修飾が環境依存的な翻訳応答とシナプスの機能制御に関与し、認知・感情・行動に変容をもたらす新たな遺伝子発現制御層について検証し、神経科学の理解と精神医学への新しいアプローチを提示することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、mRNA上にもっとも豊富なメチル化アデノシン塩基(m6A)に注目し、神経細胞微小管動的末端における局所翻訳制御を通して、活動依存的な回路形成と精神機能に繋がるRNAメチル化修飾の役割を明らかにすることを目的としている。その役割の解明は、我々が周りの環境をいかに正しく認知し、蓄積した記憶情報に基づいて、適切な行動を出力することができる機能を発達させたか、また精神疾患をより深く理解することに役に立つ。そのため、我々はRNAのm6A修飾が神経微小管末端における局所翻訳を通して、細胞骨格の構造と機能を活動依存的に制御し、活動依存的な神経発達に役に立つことを仮説として下記のとおり実験を行い研究成果を得られた。
1. バイオインフォマティクスツールを用いてヒトRNA配列データベースを解析し、うつ病や心的外傷後などのストレス誘発性精神病理と関連するエピトランスクリプトーム制御因子の変化を探索した。その結果、疾患脳におけるエピトランスクリプトーム景観の性差依存的、行動関連的な変化が示唆された。2. 認知機能の発達と衰退のエピトランスクリプトームによる制御に関する文献調査を行い総説を執筆し発表した。3.生育環境によるマウスモデル認知機能の発達への影響を明らかにした論文を発表した。4. 神経軸索における局所翻訳に関わるAPCタンパク質を中心とするRNA顆粒の生成にm6A結合タンパクYTHDF1がかかわることを明らかにしBioRxivに発表した。
以上の結果をまとめると、局所翻訳制御を通して、活動依存的な回路形成と精神機能に繋がるRNAメチル化修飾の役割が確かなものである。その詳細を今後のプロジェクトで明らかにしていきます。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
思いがけない実験結果の展開で最初の計画通りではないですが、順調に成果をあげて研究が前へ進んでいます。
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今後の研究の推進方策 |
計画通りの内容を推進する。
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