研究課題/領域番号 |
21H02595
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
実吉 岳郎 京都大学, 医学研究科, 准教授 (00556201)
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研究分担者 |
細川 智永 京都大学, 医学研究科, 講師 (30602883)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | シナプス / 記憶 / CaMKII / 液-液相分離 / リン酸化 / アクチン細胞骨格 / コフィリン / 長期増強 / シナプス可塑性 / スパイン / LTP / 液ー液相分離 / 記憶・学習 / 液-液相分離 / 相分離 / ポストシナプス / 光操作 / 長期増強現象 / 相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
記憶の基盤であるシナプス可塑性の誘導・発現機構は詳細に検討されているが、刺激後にシナプス強度を維持する仕組みについてはほとんど明らかになっていない。本研究は、記憶の細胞レベルの現象である長期増強現象に伴うシナプスタンパク質のダイナミクスを生物学的相分離で説明することを目指している。In vitroでの実験の結果を神経細胞へと還元することで記憶形成に伴う分子のシナプス微小空間での動態を明らかにすることを目的とする。
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研究成果の概要 |
シナプス可塑性における、シナプス局所でのリン酸化シグナルを増強・維持するため、CaMKIIがグルタミン酸受容体GluN2Bサブユニットと液-液相分離し、リン酸化酵素を取り込む一方で脱リン酸化酵素を排除する機構によって、コフィリンタンパク質のリン酸化および分子活性の空間的分離を実現することを見出した。この機構がシナプス構造可塑性を持続させる分子メカニズムの一つであることが考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々ヒト個人を個人たらしめるのが記憶である。しかし、記憶がとのように維持されているのかはまだわかっていない。我々は記憶の素子であるシナプスにどのような形で情報が保存されているのか、その一端を明らかにした。実際の記憶は脳内の神経回路網に保持されると考えられているが、本研究の成果は、脳内のどこへ記憶が貯蔵されているかの手がかりとなる可能性がある。また、分子機構がわかると、記憶の維持に関わる疾患に対する治療法の開発や創薬へとつながっていくと期待される。
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