研究課題/領域番号 |
21H02658
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 彰宏 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40251441)
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研究分担者 |
吉村 信一郎 大阪大学, 大学院医学系研究科, 講師 (60584521)
森脇 健太 東邦大学, 医学部, 准教授 (70778068)
國井 政孝 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80614768)
鷲見 拓哉 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (80836883)
苅田 聡 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (50883526)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 細胞極性 / 極性輸送 / 上皮細胞 / Rab / 細胞極性 / 極性輸送 |
研究開始時の研究の概要 |
1.極性輸送の組織、個体における機能:この疑問に対し、研究1、2を行う。(研究1)apical面への極性輸送に必要なEHBP1L1のKOマウスでは赤血球の脱核に異常が生じるため、apical面への極性輸送と脱核過程の共通性を解明する。(研究2)apical面への輸送に重要な他の遺伝子(syntaxin3, Rab10等)のKOマウスを解析し、apical輸送の生体内での他の機能を解析する。 2.apical面の蛋白の選別の分子機構の解明(研究3):我々はEHBP1L1の結合蛋白CD2APに結合し、apicalに分布する蛋白の選別に関与する候補蛋白Xを同定したためその解析を行う。
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研究実績の概要 |
(研究1)Rab8結合蛋白EHBP1L1に関する研究:EHBP1L1のKOマウスでは赤芽球の脱核に異常が生じ非常に重篤な貧血を呈した。今年度は以下の解析を行い脱核の分子機構の解明を行った。1.免疫染色によるEHBP1L1やその結合蛋白CD2AP等の赤芽球、赤血球での細胞内局在を解明した。2.CD2AP等のKO, KDにより核の異常が生じるか検討を行った。3.KOで赤血球膜への局在が変化する分子が脱核に関与する可能性が高いため、これらの脱核中の細胞内局在やEHBP1L1との相互作用の解明を行った。 (研究2)apical面への輸送に重要な他の遺伝子のKOマウスを解析し、apical輸送の生体 での他の機能を解析した。:1.我々は小腸特異的syntaxin3 KOマウスにおいて、小腸上皮細胞の増殖亢進という表現型を見出したため以下A,Bを行った。A.KOと野生型の小腸でmRNAの種類と発現量をRNAseqやmicroarrayによって比較し、KOマウスでどのようなシグナル伝達系が亢進するかを解明した。B.小腸上皮細胞の初代培養で in vivoの現象が再現可能であることを確認し、knockdownによる解析を行った。2.Rab10について:既に我々はRab8とRab10が共に働くことが線毛形成に必要なことを示しているが、Rab10 KOマウスは胎生早期に致死のため 、その極性輸送における機能は明らかでない。そこで我々は小腸特異的KOマウスなどを作成したが、特に異常が見られなかった。 (研究3)EHBP1L1結合蛋白に関する研究:我々はEHBP1L1の結合蛋白としてCD2APを同定し、さらにCD2APの結合蛋白として、apical面の膜蛋白質に結合する可能性のあるタンパク質を同定したため、その局在などを解析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
概要に記したような実験は概ね問題なく進み、結果も得られているため。
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今後の研究の推進方策 |
(研究1)Rab8結合蛋白EHBP1L1に関する研究:1.EHBP1L1、CD2AP等のKO, KDにより脱核の異常が生じるか検討を行う。 (研究2)A.小腸特異的syntaxin3 KOマウスでどのようなシグナル伝達系が亢進するかを解明したため、さらにシグナル亢進の分子機構について調べ、論文にまとめる予定である。 B.Rab10 KOマウスは胎生早期に致死であるが、小腸特異的KOマウスには特に異常が見られなかったため、全身で時期特異的にKOできるマウスを作成し、どの組織でRab10が必要になるかを解明する。 (研究3)EHBP1L1の結合蛋白としてCD2APを同定し、さらにCD2APの結合蛋白として、apical面の膜蛋白質に結合する可能性のあるタンパク質を同定したため、これがapical面の細胞膜に局在する膜蛋白質と結合するか否か、またどのドメインが重要か解明する。
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