研究課題/領域番号 |
21H02664
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分48020:生理学関連
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
八木田 和弘 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90324920)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 生体リズム / 生物時計 / 発生発達 / 概日リズム障害 / 環境適応 / 概日リズム / 母子同調 / オルガノイド / 体節形成 / マウスコホート / 概日時計 / 時計遺伝子 / 発生 / ガストロイド / 体内時計 / 発生学 / 胎児 |
研究開始時の研究の概要 |
現代社会は、都市機能の24時間化が進み、自然のリズムを逸脱した生活を余儀なくされる24時間社会となっている。これまでにシフト勤務や不規則な生活による概日リズム障害が大きな社会問題となっている。本研究では、哺乳類発生過程における体内時計の形成に伴う概日時間秩序の生成機構に着目し、日常生活の中で生じる健康問題まで貫く体内時計による動的恒常性制御の生物学的ロジックを理解することを目指す。
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研究実績の概要 |
哺乳類の概日時計は発生期に形成される細胞自律的プログラムであり、発達期から老年期まで一生にわたって概日リズム制御を通じて恒常性維持を担っている。概日リズムは、地球の自転に生体を同期させることで昼夜の周期的環境変化に細胞機能から個体機能までを適応させる機構であり、その周波数特性は分子レベルで個々の細胞に備わっている。概日時計の周期から逸脱した環境変化、例えばシフトワークなどの不規則な生活は、多岐にわたる生理機能の恒常性破綻を引き起こし、健康に大きな影響を及ぼすことが明らかとなってきた。しかし、概日時計が関与する健康問題には病態が未解明のまま残されている。特に発生発達期のリズム撹乱の影響などは社会的にも注目されているがブラックボックスのままほとんど研究が進んでいない。本研究では、哺乳類発生過程における体内時計の形成に伴う概日時間秩序の生成機構に着目し、日常生活の中で生じる健康問題まで貫く体内時計による動的恒常性制御の成立機序の解明を目指している。今年度は、これまで我々が解明してきた概日時計の発生機構を踏まえ、マウスES細胞の分化誘導系および胚オルガノイドであるGastruloid系の確立により個体発生プロセスにおける体内時計による分節時計リズム発現に対する干渉作用について明らかにした。また、概日リズム制御系の環境適応機構の成立機構については、概日時計の形成に対する母子同調の意義、胎盤機能や物理的要因が胎児の概日時計形成や機能リズム形成に及ぼす役割に着目し、さまざまな実験系の開発を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度の計画に沿って順調に進められた。
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今後の研究の推進方策 |
個体発生過程における体内時計形成に伴う生体の概日時間秩序の生成機構については、①マウスES細胞の分化誘導系およびGastruloidオルガノイドによる発生プロセスのin vitro再現系を活用した体内時計と分節時計の相互排他の制御原理解析、②体内時計形成に伴う概日リズム制御ネットワーク成立プロセス解析、の2つの具体的なサブテーマに沿って進める。 まず、①については、分節時計リズムのin vitro再現系であるinduced presomitic mesoderm (iPSM)および gastruloid embryonic organoidを用いる。申請者らは既に、iPSMおよびgastruloidオルガノイドによる分節時計リズム再現系の構築に成功しており、本研究ではこの系を用いて体内時計コンポーネントによる分節時計への干渉について検討する。特に、概日時計遺伝子Per1と分節時計遺伝子Hes7がゲノム上で隣接していることに着目し、リップル効果の関与とCLOCK/BMAL1による転写ネットワークを解する干渉の実態について解析する。②においては、発生過程における体内時計の形成前後を通して、遺伝子発現ネットワーク成立プロセスを解析し、時系列に沿った状態遷移過程を定量的に記述する。 概日リズム制御系の環境適応機構の成立機構については、特に母子同調の成立機構に注目し、胎盤機能や物理化学的要因による母子同調制御について検討し、さらに明暗周期撹乱条件への暴露等による環境周期との不適合が母子同調機構および胎児の発生発達に及ぼす影響について検討する。
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