研究課題/領域番号 |
21H02696
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
稲垣 昌樹 三重大学, 医学系研究科, 客員教授 (30183007)
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研究分担者 |
西村 有平 三重大学, 医学系研究科, 教授 (30303720)
山川 大史 三重大学, 医学系研究科, 助教 (20631097)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 一次線毛 / 脂肪前駆細胞 / 細胞分化 / 細胞増殖 / 脂質ラフト / カベオラ / ユビキチン / 細胞増殖受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
一次線毛によるシグナル制御と細胞増殖・分化を解明するため、一次線毛の制御因子をノックアウトしたマウスやゼブラフィッシュを作製と解析を進める。特に、研究代表者らが発見したユビキチンシグナル伝達系による一次線毛制御の中核因子(トリコプレインやKCTD17など)のノックアウトマウス解析から、一次線毛が脂肪細胞分化や肥満傾向に影響すること、一次線毛の新しい細胞機能として脂質ラフトの動態を制御することを見出しており、本研究で詳細を明らかにする。
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研究成果の概要 |
代表者が同定した一次線毛形成阻害因子トリコプレインのKOマウスは脂肪前駆細胞において、一次線毛伸長に作用することを見出しており、これによってインスリンAktシグナルが抑制的となった。本マウスは抗肥満作用があり、内臓脂肪の各種脂肪分化マーカー解析から白色脂肪がベージュ化することによって熱産生能が高まっていることが分かってきた。また、肝臓における異所性脂肪蓄積が抑制的であり、その解析も進めている。トリコプレインと拮抗する作用を持つKCTD17欠損マウスも作製し、一次線毛形成における反対作用があるか、肥満促進作用があるかの解析も進め、一次線毛形成と脂肪細胞分化の分子メカニズムが明らかとなってきた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脂肪前駆細胞において、一次線毛を伸長させるメカニズムの詳細を明確にすることで、細胞の分化をコントロールできるようになり、脂肪細胞量や脂肪量を調節することができるようになる。内臓脂肪や皮下脂肪では、直接脂肪前駆細胞の一次線毛が伸長して、細胞分化を制御していることが考えられるが、肝臓などの異所性脂肪蓄積には間接的な関与が考えられ、本研究の遂行は一次線毛を標的とした新たな治療法の創出に貢献できることが期待できる。
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