研究課題/領域番号 |
21H02719
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 美菜子 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (70793115)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 制御性T細胞 / 脳梗塞 / オキシトシン / 脳内炎症 / 免疫細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
中枢神経系炎症性疾患において様々な免疫細胞が脳内に浸潤する。T細胞・B細胞による獲得免役系とミクログリア・マクロファージを中心とした自然免役系、さらに神経細胞などの脳細胞が相互作用し、脳組織のホメオスタシスの維持や損傷後の修復に関与していることが予想される。本研究では脳内炎症における脳特異的リンパ球の分化機構を明らかにし、さらに組織修復・神経再生への寄与とメカニズムを解明することを目標とする。脳内炎症細胞と神経細胞をはじめとする脳内細胞との相互作用とそれによる修復機構の解明は、様々な神経炎症関連疾患の病態解明および治療・予防法の開発につながることが期待される。
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研究成果の概要 |
FOXP3+制御性T(Treg)細胞は、脳梗塞慢性期に脳組織特異的特徴を獲得し、神経症状の回復に寄与する。末梢に存在するTregは、脳卒中慢性期にその表現型を変化させ、脳卒中再発期の炎症や梗塞容積を減少させることができる。Tregは再発急性期に脳内で増加し、初発脳梗塞時に同一の抗原を認識したTregが、その後の再発側脳梗塞にも浸潤していることが明らかになった。再発時のTreg増加はCCR4/CCL17軸に依存していた。これらの結果は、再発時にTregが抗原やケモカインとともに急速に脳に浸潤し、免疫抑制と組織修復に寄与していることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Tregの誘導やオキシトシンを利用した、脳梗塞の新規治療法の開発につながることが期待される。
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