研究課題/領域番号 |
21H02733
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
関水 和久 帝京大学, 薬学部, 教授 (90126095)
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研究分担者 |
宮下 惇嗣 帝京大学, 付置研究所, 講師 (40818308)
浜本 洋 山形大学, 医学部, 教授 (90361609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 乳酸菌 / 自然免疫 / カイコ / 緑膿菌感染症 / 乳酸菌Weissella hellenica / 緑膿菌 / カイコ感染モデル / マウス感染モデル / 創薬 / primed immune response / カイコ創薬 |
研究開始時の研究の概要 |
人類は感染症を克服できていない。新型コロナウイルス感染症(Covid-19)のような新興感染症に対しては、治療効果が立証されている化合物による化学療法や、確立されたワクチン法の選択肢が極めて限定的である。新興感染症が流行すると、感染経路別の標準予防策(マスク着用など)以外に効果的な感染対策がない。また、臨床現場では常に薬剤耐性菌 が問題となっている。こうした課題を克服するには、化学療法やワクチンを補完する新しい感染制御戦略が必要である。本研究では、化学療法やワクチンを補完する感染制御戦略を提案する。
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研究実績の概要 |
カイコを用いた緑膿菌感染症モデルにおいて、発酵食品素材に用いられている微生物(Lactobacillus spp. and Weissella hellenica)に、immune priming活性(前投与によってカイコに感染抵抗性を付与する生理活性)が見出された。乳酸菌W. hellenica培養上清の上記生理活性は特に顕著で、経口でカイコおよびマウスに対して緑膿菌感染抵抗性を与える活性(immune priming活性)を示した。W. hellenica由来の物質を精製したところ、四糖体ペプチドグリカン様化合物群(Weissellikaikocin, WK2108) が活性物質として同定され、その化学合成品にimmune priming活性が認められた。W. hellenica由来に対するカイコ脂肪体(免疫担当組織)の遺伝子発現変動をRNAseq法により解析したところ、WKに応答して発現上昇する16の遺伝子が同定された。 以上の結果は、W. hellenicaが産生する可溶性小分子ペプチドグリカン WKが自然免疫系を刺激し、動物に個体レベルでの感染抵抗性を導くことを示唆している。 本研究の実施により、WH2108を大量に精製し、その全構造を決定することができたので、活性の本体は四糖体ペプチドグリカン様化合物群(Weissellikaikocin, WK2108) およびその類縁化合物であること、並びに精製標品にimmune priming活性があることが明らかとなり、WH2108の緑膿菌感染抑制作用のメカニズムの理解が進んだ。本研究においては、WH2108の作用をRNAseqにより、WH2108を投与したカイコの遺伝子発現変動解析を実施し、WH2108により発現誘導される遺伝子を同定することができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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