研究課題/領域番号 |
21H02737
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小柳 義夫 京都大学, ウイルス・再生医科学研究所, 教授 (80215417)
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研究分担者 |
佐藤 佳 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10593684)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
採択後辞退 (2022年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | ヒト化マウス / HIV / 1細胞RNAシークエンス / バイオインフォマティクス / インテグレーション / CD4+ T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
独自に作出したヒト血液幹細胞移植によるヒト化マウスにエイズウイルス(HIV-1)を感染させた動物モデルを用いて1細胞RNAシークエンス解析を実施し、生体内のCD4+T細胞におけるHIV-1感染細胞の表現型はウイルス発現量ならびに細胞遺伝子セットがきわめて不均一であることを見出した(Aso et al, Cell Reports, 2020)。すなわち、HIV-1感染細胞自身の運命決定に関する基礎的な知見を得つつある。本研究では、この感染動物モデルから見出した知見を基に、感染細胞の運命決定の詳細な分子論(生体内のHIV-1感染細胞の不均一性)の実態解明を行う。
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研究実績の概要 |
ヒト化マウス内のHIV-1感染細胞に発現するマーカーを見出すために、1細胞RNAシークエンスデータを再度解析した。亜集団(クラスター)1、2、3、4、8の発現遺伝子として、クラスター1 にはTh1細胞(高IFNG、高GZMA、低CCR7と低SELL)、クラスター2には活性化CD4+ T細胞(高HLA-DR、高PDCD1)、クラスター3にはナイーブCD4+ T細胞(高CCR7、高SELL、低CTLA4、低HLA-DR、低IFNG)、クラスター4にはTfh細胞(高CXCL13、高TNFSF8、高SH2D1A、高BTLA)、クラスター8にはTreg細胞(高CTLA、高TNFRSF1B、高TIGIT、高TNFRSF18)の特徴があった。クラスター4での効率的なHIV-1の複製にCXCL13が直接関与するかを明らかにするためにCXCL13の受容体CXCR5を発現するCD4+ T細胞株を調製し、感染後にCXCL13を添加したが感染増強は見られなかった。CXCL13には感染増強はないがHIV-1を効率よく産生する細胞のマーカーであることが示唆された。HIV-1発現とヒトゲノムへのプロウイルスの挿入部位との関連性の解析実験として、隣接配列を増幅するPCR法により全HIV-1プロウイルスを解析したところ、CD4+ T細胞におけるヒストン修飾のクロマチン免疫沈降データとの照合解析から、組込み部位はH3K27ac、H3K36me3、H3K4me1/3などの活性化ヒストン修飾の領域に集積していたが、発現抑制のヒストン修飾であるH3K27me3およびH3K9me3領域への組込み数は少なかった。これらの結果は、多くのウイルスの組込みが遺伝子発現領域に生じ、ウイルス発現と関連していることを示唆している。一方、転写の方向性に関しては、順方向と逆方向への組み込まれたプロウイルスの頻度ほとんど同じであった。
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現在までの達成度 (段落) |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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