研究課題/領域番号 |
21H02747
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
香山 尚子 大阪大学, 高等共創研究院, 准教授 (40548814)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 自然免疫 / 獲得免疫 / 腸内細菌 / 代謝産物 / 腸管内脂質 / GPCRs / 粘膜免疫 / 潰瘍性大腸炎 / DAMPs / 炎症性腸疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
Gタンパク質共役受容体(GPCR)に属するLysoPS受容体P2ry10が腸管T細胞に高発現すること、P2ry10が腸管T細胞においてDAMPsであるUDP-glucoseを認識する受容体P2ry14の発現を誘導することに着目し、「GPCRsを介したDAMPsの認識が腸管恒常性維持および腸管炎症発症とその病態におよぼす影響を明らかにする」ことで、炎症性腸疾患の新規治療法開発の基礎基盤提供を目指す。
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研究成果の概要 |
潰瘍性大腸炎とクローン病に大別される炎症性腸疾患(IBD)の患者数は、世界的に増加しているが、根本的治療法の開発につながる発症関連分子メカニズムの詳細は明らかになっていない。本研究課題では、腸内代謝産物LysoPS(クローン病で増加)およびUDP-glucose(潰瘍性大腸炎で増加)がGPCRであるP2Y10受容体とP2Y14受容体を介して宿主免疫応答を活性化し、IBDを増悪させるメカニズムを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
IBD患者の腸管組織において増加する代謝産物および発現が上昇するGPCRsに焦点をあてた本研究課題では、細菌由来LysoPS-P2Y10受容体シグナルがTh1細胞の解糖系活性化を介してクローン病の増悪に関与すること、UDP-glucose-P2Y14受容体シグナルが好酸球を活性化することで潰瘍性大腸炎の重症化に関与することを明らかにした。これらの成果から、P2Y10受容体アンタゴニスト・LysoPS産生酵素(ホスホリパーゼA)阻害剤・E. coliなどがクローン病の創薬標的となる可能性、P2Y14受容体アンタゴニスト・ERK1/2阻害剤などが潰瘍性大腸炎の創薬標的となる可能性を示した。
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