研究課題/領域番号 |
21H02779
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
杉山 暁 東京大学, アイソトープ総合センター, 助教 (40562715)
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研究分担者 |
田中 十志也 東京大学, 先端科学技術研究センター, 特任教授 (20396930)
坂田 樹理 東北大学, 薬学研究科, 助教 (20772700)
巽 俊文 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任助教 (80868232)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | Affibody / Nanobody / VHH / 抗体ミメティクス / Ax-SiPc / 光増感剤 / duocarmycin SA / DNAアルキル化剤 / antibody drug conjugate / duocarmycin / Yatakemycin / nanobody / affibody / duocarmyucin / antibody mimetics / single domain antibody / Cupid / Psyche / antibody mimetic / Silicon Phthalocyanine / photosensitizer / Axially Substituted / HER2 / Antibody Drug Conjugate |
研究開始時の研究の概要 |
再発や転移を伴い体内に広がった進行がんに対する副作用の少ない治療薬開発は、 がん研究における最大の目標である。がん細胞は複数の変異をもった細胞が集まっており、 複合的な標的に最適な作用機序をもつ治療薬を届ける基本技術が必要である。 本研究では、高殺細胞活性を目的部位まで運び、その目的部位で活性化する薬物送達系の最適化を行い高い治療指数(therapeutic index)を達成し、その効果を複数のがんへ適応する ことを目的とする。これにより希少がんや従来根治が困難と考えられてきた進行がんに対して高い治療効果を少ない副作用を両立した治療法を確立する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、DNAアルキル化であるデュオカルマイシンSAをペイロードにしたDuo-Psycheを細胞内に送達するために、抗HER2 VHH抗体とCupidを融合したタンパク質パートを設計し、その細胞傷害性を細胞レベル、動物レベルで検証を進めた。大腸菌で調製したVHH-Cupidのインクルージョンボディーから変性、巻き戻し、精製を行い、高純度・高活性VHH-Cupidの製造方法を確立した。昨年度報告したaffibody-Cupidとは違い、VHHには1組ないし2組のジスルフィド結合が存在する。そのため巻き戻し操作に酸化剤・還元剤処理を1ステップ加えることで、VHH-Cupidの迅速な巻き戻し方法を確立した。FITC-Psycheを結合した抗HER2 VHH-Cupidは、HER2陽性KPL-4細胞に結合後、1時間で速やかに内在化が始まることが確認された。Duo-Psycheと抗HER2 VHH-Cupidの複合体は、細胞レベルで濃度依存的な細胞傷害性が確認され、細胞内在化後にリンカーが切断され、遊離したデュオカルマイシンSAが核へ移行しDNA損傷による細胞傷害性を誘導していることが推察された。また、KPL-4細胞ゼノグラフトモデルマウスに200マイクログラムの複合体を投与することで腫瘍縮小効果が得られることを確認した。また、16日の間隔をあけて2回投与したマウスでは、病理解析の結果、がん細胞が消失しており、病理学的寛解であることが確認された。これらの結果は、抗HER2 VHH-Cupidの製造方法および in vivo での効果としてまとめ、特許化と論文化を行った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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