研究課題/領域番号 |
21H02837
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
杉江 淳 新潟大学, 脳研究所, 准教授 (50777000)
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研究分担者 |
池内 健 新潟大学, 脳研究所, 教授 (20372469)
新田 陽平 新潟大学, 脳研究所, 特任助教 (30800429)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 神経変性疾患 / タウオパチー / ショウジョウバエ / 遺伝子変異 / スクリーニング / アルツハイマー病 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病をはじめとするタウオパチーは,微小管結合タンパク質のタウが細胞内に異常蓄積することが定義されているが,遺伝的要因の大多数は未だ不明である.我々が持つ国内最大規模のタウオパチーゲノムリソースを解析した結果,アリル頻度の少ないミスセンス変異が多数見いだされ,その中に未知なる病因関連遺伝子が存在すると考えた.本研究では,これらの変異の中からタウオパチーに関連する機能的な変異を網羅的に見いだし,本疾患の全体像が明らかにすることを目的とする.そのために,我々が開発したハイスループットにスクリーニングできるショウジョウバエの神経変性自動評価システムを用いる.
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研究成果の概要 |
タウオパチーはアルツハイマー病を含む疾患群で、タウタンパク質の細胞内蓄積が特徴です。国内最大のタウオパチーゲノムリソースを解析し、低頻度のミスセンス変異を含む潜在的な病因遺伝子を特定しました。私たちはショウジョウバエを使い、視神経軸索の変性とシナプス喪失をモニタリングする実験モデルを確立しました。さらに神経変性を自動定量するMeDUsAを開発し、変異の影響を定量化し、タウオパチー関連リスク遺伝子の機能調査を行いましたが顕著な差異は見られませんでした。その他希少疾患の原因遺伝子変異の発見や病態モデルの開発にも成功しました。これらの研究成果により、神経変性疾患理解に寄与しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちが特定した低頻度のミスセンス変異含む遺伝子は、タウオパチーの病態メカニズムを理解する鍵となり得ます。ショウジョウバエを用いた視神経軸索の変性とシナプス喪失のモニタリング実験モデルは、疾患発症の遺伝的背景を探る新たなアプローチを提供し、MeDUsAを用いた自動定量化技術は研究の効率を大幅に向上させています。さらに、希少疾患の原因遺伝子の特定や新しい病態モデルの開発は、より広範な神経変性疾患の治療法開発に寄与する可能性があります。これらの研究成果は、学術的にも社会的にも重要であり、神経変性疾患の診断、治療、予防の進展に貢献することが期待されます。
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