研究課題/領域番号 |
21H02839
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 山口大学 (2023) 大阪大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
中森 雅之 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60630233)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 筋強直性ジストロフィー / ハンチントン病 / トリプレットリピート / リピート不安定性 / 核酸標的低分子 / 脊髄小脳失調症 |
研究開始時の研究の概要 |
トリプレットリピート病は、3塩基繰り返し配列(リピート)の異常伸長が原因となる疾患の総称で、ハンチントン病など多くの神経難病が含まれる。これら疾患では、伸長したリピートが長いほど重症となる。トリプレットリピート病のリピート長は一定ではなく、リピート長変動の機序は長らく不明であった。本研究では、申請者らが発見したリピートDNAに結合しリピートを短縮させる核酸標的低分子を用いて、リピート長変動機構を解明する。さらに、現在有効な根治療法のないトリプレットリピート病において、核酸標的低分子によりリピートDNAを短縮させる遺伝子治療の実現へむけた、新たなゲノム編集技術の基盤確立を目指す。
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研究実績の概要 |
トリプレットリピート病は、3塩基繰り返し配列(リピート)の異常伸長が原因となる疾患の総称で、ハンチントン病など多くの神経難病が含まれる。これら疾患では、伸長したリピートが長いほど重症となるほか、リピート長は一定ではなく、変動することが知られている。トリプレットリピート病のリピート長変動には、伸長リピートが形成するslipped strand構造に対するDNA修復エラーが関与すると考えられているが、詳細なメカニズムは長らく解明されていない。これまでの検討により申請者は、核酸標的低分子ナフチリジンアザキノロン(NA)がCAGリピートによるslipped strand構造に結合して、ポリメラーゼδ(polδ)複合体によるリピート伸長を抑制し、さらにDNA修復蛋白によるslipped strand DNA切断を調整してリピートが短縮する可能性を見出した。今年度は、疾患の重症度に影響する一塩基多型(SNP)をもつDNA修復蛋白を精製した。それぞれのリコンビナント蛋白をもちいて、ゲルシフトアッセイ(EMSA)によりslipped strand DNAへの結合性を、in vitro repair assayによりslipped strand構造修復機能を解析した。この結果、DNA修復蛋白の標的DNA結合性、slipped strand構造修復に影響を及ぼすSNPを特定した。 トリプレットリピート病では、同一患者でも組織によってリピートの長さが異なるほか、リピート伸長のしやすさも組織ごとに大きく変わる。今年度は患者由来骨格筋および脳組織でのトランスクリプトーム解析により、リピート長変動に影響するDNA修復遺伝子の同定も行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リコンビナント蛋白の合成も順調に進んだ。新型コロナウイルス感染症による影響によりin vitro評価系の技術移転に時間がかかったものの、当初予定していたEMSAやin vitro repair assayでの解析も滞りなく進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後はDNA修復蛋白によるslipped strand DNA切断に影響を及ぼす多量体形成能について、各多型での評価をおこなう。さらに、リピート長を短縮させるのに重要なslipped strand DNA切断について、その部位や基質となる構造を解明するため、フットプリント法によりヌクレアーゼ活性と切断部位を明らかにする。
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