研究課題/領域番号 |
21H02846
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
橋本 謙二 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 教授 (10189483)
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研究分担者 |
藤田 有子 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 特任助教 (40623591)
石間 環 千葉大学, 社会精神保健教育研究センター, 特任助教 (00597130)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | ケタミン / うつ病 / 抗うつ薬 / ミエリン / 腸-脳相関 / アールケタミン / ストレス / レジリエンス / 炎症 / 骨密度 / 予防効果 / 腸内細菌 / 抗うつ効果 / 光学異性体 / 抗うつ作用 / 脳由来神経栄養因子 / うう病 |
研究開始時の研究の概要 |
麻酔薬ケタミンは、治療抵抗性うつ病患者に対して、即効性の抗うつ効果と希死念慮の低下を示すことから、精神医学領域で最も注目されている薬剤である。研究代表者は、これまでケタミンの光学異性体を用いた研究から、NMDA受容体への親和性が弱い(R)-ケタミンの方が、(S)-ケタミンより抗うつ効果が強いことを発見し、ケタミンの抗うつ作用におけるNMDA受容体以外の関与を世界で初めて指摘した。本研究課題において、ケタミンの光学異性体を用いて、ケタミンの抗うつ効果に関する分子機序を明らかにする。
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研究成果の概要 |
麻酔薬ケタミンは、治療抵抗性うつ病患者に対して即効性の抗うつ効果と希死念慮の低下を示し、精神医学領域で最も注目されている薬剤の一つです。しかし、ケタミンの抗うつ作用における機序はまだ明らかにされていません。本研究では、ケタミンの光学異性体を用いてその抗うつ効果の機序を探求した。研究結果から、アールケタミンのレジリエンス増強作用には、microRNAsや脾臓-脳連関が重要であることが判りました。また、前頭皮質におけるミエリンの修復が、アールケタミンの抗うつ効果に寄与していることが明らかにされた。さらに、アールケタミンが肝障害のモデルマウスのうつ様行動も改善することが確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、これまで治療抵抗性うつ病に対する効果的な治療薬が限られていたことを踏まえると、副作用の少ないアールケタミンが新しい抗うつ薬として期待されます。また、うつ病患者だけでなく、うつ症状を示す身体疾患を持つ患者の治療にも応用可能であり、その社会的意義は非常に大きい。さらに、本研究で見つけたケタミンの作用機序は、新規治療薬の開発に繋がると期待され、研究成果の学術的意義は高い。
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