研究課題/領域番号 |
21H02876
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
木村 泰之 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 副部長 (20423171)
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研究分担者 |
池沼 宏 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 研究技術員 (10751159)
小縣 綾 岐阜医療科学大学, 薬学部, 助教 (10805857)
今村 真一 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 外来研究員 (40873203)
境 崇行 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 研究員 (40881925)
古山 浩子 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50402160)
加藤 隆司 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院 放射線診療部, 部長 (60242864)
安野 史彦 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 病院, 部長 (60373388)
季 斌 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 認知症先進医療開発センター, 客員研究員 (80392223)
外山 宏 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90247643)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 陽電子断層撮像法 / アルツハイマー病 / CSF1R / RIPK1 / ミクログリア / microglia / PET / Alzheimer's disease |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病をはじめとする神経変性疾患において、異常タンパクの蓄積やそのタンパクが神経細胞障害をきたす過程に、ミクログリアやアストロサイトなど脳内の免疫を担当する細胞の機能異常が、深く関わっていることが明らかになってきた。そこで、これらの免疫細胞の機能を標的とした治療法の開発が進みつつあるが、臨床利用できる画像バイオマーカーの信頼性は十分ではない。本研究では、脳内の免疫機能に関わり、創薬標的として有望とされる分子を可視化する新規PETリガンドの開発を行い、神経変性疾患の新規治療法開発に役立てることを目的とする。
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研究成果の概要 |
ミクログリアの分化・生存に必須な分子であるcolony-stimulating factor 1 receptorを標的とした新規PETリガンド[11C]NCGG401について、健常ボランティアにおいて、重篤な有害事象は認めなかった。脳移行性は良好で、分布容積としての定量性は良好であった。 また、疾患関連ミクログリアへの移行と神経死に関わる分子であるreceptor interacting protein 1 kinaseを標的とし、高い活性が報告されているRIPK1阻害薬を元に、標識化合物を合成したが、ラットにおいて、良好な脳移行性が認められたものの、明らかな特異結合を認めなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、近年創薬標的として有望とされる、免疫機能に特異的な2種類の分子CSF1RとRIPK1を標的としている。CSF1Rは、ミクログリアの分化・生存に必須な分子であり、その阻害はミクログリアの総数を減少させ、神経細胞障害を減少させる。RIPK1は、細胞死を司る因子で、疾患関連ミクログリアに高発現し、その阻害は貪食能を変化させ、神経細胞障害を減少させる。これらの分子のイメージングによって、それぞれ、ミクログリアの疾患関連状態への変化や、神経細胞障害に至る過程を反映した新たな情報が得られる可能性が高く、病態評価から創薬バイオマーカーまでの応用が期待できる。
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