研究課題/領域番号 |
21H02891
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分53010:消化器内科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
綾部 時芳 北海道大学, 先端生命科学研究院, 名誉教授 (90301019)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | 炎症性腸疾患 / Paneth細胞 / 自然免疫 / αディフェンシン / 腸内細菌叢 / クローン病 / 小胞体ストレス / 腸内エコシステム / 腸内環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Paneth細胞が産生し分泌するα-defensinが腸内細菌叢を制御して腸内環境の形成と維持さらには破綻に関与することに着眼し、クローン病と潰瘍性大腸炎をα-defensinの質と量の異常による腸内エコシステムの恒常性破綻と捉えて、それぞれの病態を解明するとともに新規治療法開発を目指す。Paneth細胞の小胞体ストレス、オートファジーや分泌シグナル関連分子群の発現と機能を解析することでα-defensin が担う自然免疫と腸内細菌との共生メカニズムを包括的に理解し、さらに獲得免疫とのリンクによって生じる粘膜免疫系の撹乱を解明して、その修復・正常化による治療戦略を確立する。
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研究成果の概要 |
炎症性腸疾患(クローン病と潰瘍性大腸炎)をαディフェンシン(α-defensin)の質と量の異常による腸内エコシステムの恒常性破綻という視点から捉えて、小腸上皮のPaneth細胞における小胞体ストレス、オートファジーや分泌シグナル関連分子等の異常から炎症性腸疾患におけるPaneth細胞αディフェンシンが担う腸内細菌叢との共生メカニズムが破綻するメカニズムを明らかにした。異常Paneth細胞の修復及びαディフェンシンの量と質の正常化による炎症性腸疾患の新たな治療戦略、すなわちPaneth細胞の機能異常を起点とする腸内エコシステム制御の破綻を標的とする新規治療戦略を提示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は小腸内腔に分泌されるαディフェンシンの選択的殺菌作用が腸内エコシステムの恒常性維持に重要であることを証明し、そのメカニズムの破綻がクローン病の発症や進展を規定する可能性を示した大きな学術的意義を有する。加えて、Paneth細胞αディフェンシンによる全腸管の腸内細菌叢制御機構制御という視点からクローン病と潰瘍性大腸炎の病態をはじめて示し、さらに非感染性疾患を含む様々な病態における自然免疫と獲得免疫をつなぐαディフェンシンの異常を明らかにした学術的意義がある。また、その異常を修復・正常化することによる炎症性腸疾患の新規治療戦略を樹立した大きな社会的意義を持つ。
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