研究課題/領域番号 |
21H02950
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
国崎 祐哉 九州大学, 医学研究院, 教授 (80737099)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 造血微小環境 / 加齢 / 癌微小環境 / 造血器腫瘍 / 腫瘍微小環境 / 骨髄微小環境 / 間葉系幹細胞 / 幹細胞 / 微小環境 / 概日リズム |
研究開始時の研究の概要 |
加齢に伴う骨髄微小環境の機能的変化が、造血幹前駆細胞の悪性形質転換やクローン選択を促進する「変異原性微小環境」となる可能性や腫瘍細胞が微小環境を質的に変化させることで、腫瘍細胞の増殖に有利な骨髄微小環境を形成することが示され、造血器腫瘍における微小環境の理解は重要である。本研究課題では、3次元イメージングとシングルセルシーケンスという2つの新しい技術を組み合わせて、骨髄微小環境を構成する細胞群の不均一性を詳細に分析し細分化することを目的とする。また、骨髄微小環境が造血腫瘍細胞の動態をどのように修飾しているかを明らかにし、微小環境-腫瘍相互作用を標的とした新しい造血器腫瘍制御法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
微小環境の変化が造血器腫瘍動態に与える影響の解析と腫瘍-微小環境相互作用を標的とした新たな抗腫瘍薬の開発を目的に、以下示す2つを目的として研究を行った。(1)加齢と造血器腫瘍骨髄における微小環境変化の比較を行なった。間葉系幹前駆細胞や血管内皮細胞集団のRNAシーケンスを行い双方で有意に上昇を認めた因子を特定することができた。(2)微小環境-腫瘍細胞相互作用を標的とした抗腫瘍薬スクリーニングを行なった。腫瘍細胞の持つ概日リズムを修飾する化合物のスクリーニングを行うことで、微小環境-腫瘍細胞相互作用を標的とした抗腫瘍薬の探索を行い、数種類の化合物を候補として同定することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新規シングルセルシーケンスであるDrop-seqと3次元イメージングという2つの新技術を組み合わせた解析により細胞間の相互作用の理解し、間葉系幹細胞をその機能により分類することができた本研究成果は、骨修復や骨病変を来す病態のより深い理解、ひいては効率的な骨再生や新たな骨病変治療薬の開発にも繋がると期待される。更に、加齢に伴う「ニッチ」と幹細胞相互作用の変化を解明し、その知見をヒト造血器腫瘍に応用することで、微小環境を標的とした新たな造血器腫瘍治療法の開発へも繋がると期待される。
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