研究課題/領域番号 |
21H02953
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分54010:血液および腫瘍内科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
滝澤 仁 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特別招聘教授 (10630866)
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研究分担者 |
黒滝 大翼 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特任准教授 (10568455)
波江野 洋 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 准教授 (70706754)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
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キーワード | 造血幹細胞 / 骨髄造血 / 骨髄ニッチ |
研究開始時の研究の概要 |
造血システムを維持する造血幹細胞は発生初期には様々な造血組織を横断的に移動しながら自己複製分裂を繰り返し、最終的に成人型造血の場である骨髄に定着する。出生前に骨髄造血が始まるとされるが、造血幹細胞がどのように骨髄へと生着して成体造血を開始するのか、その詳細なメカニズムは明らかとなっていない。こ本研究では発生過程の特定の時期および臓器に起こるダイナミックな組織幹細胞移動に注目し、以下の問いを紐解きながら造血幹細胞の骨髄定着と造血開始のメカニズム、成熟骨髄ニッチとの相互作用、ニッチシグナルによる造血幹細胞クローン制御、その後の成体造血への寄与を明らかにしていく。
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研究実績の概要 |
造血システムを維持する造血幹細胞は発生初期には様々な造血組織を横断的に移動しながら自己複製分裂を繰り返し、最終的に成人型造血の場である骨髄に定着する。出生前に骨髄造血が始まるとされるが、造血幹細胞がどのように骨髄へと生着して成体造血を開始するのかが明らかとなっていないため、本研究でその詳細なメカニズムを調べることとした。その結果、周産期骨髄には能力の異なる3つの造血幹細胞が存在することが分かり、その機能の違いを規定する遺伝子候補もいくつか見つかった。今後は候補遺伝子の機能を明らかにするとともに成体造血に寄与する造血幹細胞クローンの種類や多様性について解析を進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
周産期骨髄に現れる、異なる機能を持った造血幹細胞に特異的に発現する遺伝子群のvalidationも終わり、各細胞群に特異的な遺伝子候補が出揃った。また、実験データを元に数理モデルを構築し、臓器間(脾臓、骨髄、肝臓)を移動する造血幹細胞の割合、分化・増殖速度などを算出した。さらに、造血幹細胞の骨髄内空間情報を臓器イメージングで取得し、スイス・チューリッヒ大学病院のCesar Nombela-Arrieta博士とともに臓器内位置座標について定量的解析を行なった。
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今後の研究の推進方策 |
今後はウイルスベクターを用いて、候補遺伝子の強制発現やノックダウンを行い、造血幹細胞の異種性を規定する遺伝子の同定を行う。また、DNAバーコードを持ったクローナルトレーサーマウスを用いて、どの造血幹細胞クローンが成体造血に寄与するか、クローナルダイナミクスを明らかにしていく。
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