研究課題/領域番号 |
21H02997
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55020:消化器外科学関連
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
松阪 諭 筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (00372665)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
|
キーワード | 血中循環がん細胞 / CTC / 精密ろ過膜 / 血中循環腫瘍細胞 / cfDNA / サイズ分離 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、「血中循環腫瘍細胞(CTC)」「クラスターCTC」「cfDNA」の3分画に同時に分離できる装置を、「X線リソグラフィーで作るフィルター」を利用した「サイズ分離」を原理に構築し、それぞれの分画から遺伝情報を包括的に取り出す。これまで別個に取得されてきた「CTC」「クラスターCTC」「cfDNA」の遺伝情報を包括的に取り出すことで、診断に必要な患者情報を最大化することが可能となり、がんの個別化医療の実現を加速する。
|
研究成果の概要 |
癌の早期診断や再発のバイオマーカーである血中循環型がん細胞(Circulating Tumor cells : CTC)の遺伝子解析は抗がん剤の効果判定や薬剤選定にも有用であるが、血中での数が非常に少ないことから補足、解析が難しい。Ni/Pd合金精密濾過膜のサイズセレクションによってCTCを分離する本技術では、前処理無しで全血から直接CTCを分離・回収でき、遺伝子変異解析も可能であった。また、ラベリングが不要なことから使用抗体による選択が避けられる上、採血後迅速にダメージの少ないCTCを分離可能で、膜上でそのまま長期培養・増殖することもできた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のCTC分離法は大型の装置や高価なフィルターを必要とするものが多いが、本法では13mmの合金フィルターとそのハウシング、小型ポンプを主としてクリーンベンチ内で短時間に分離可能である。また血液の前処理が不要なことから、もともと少ないCTCのロスも軽減できる。繰り返し行える採血で速やかに、また簡便にCTCを分離することで経過毎に遺伝子の情報を把握できるため、薬剤の効果・選択に有用と思われる。以上のように本法は特殊な技術・装置を必要とせず、安価で迅速にCTCを分離できる方法である。
|