研究課題/領域番号 |
21H03041
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齊藤 延人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (60262002)
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研究分担者 |
宮脇 哲 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70407914)
本郷 博貴 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80908682)
石川 俊平 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 教授 (50418638)
三井 純 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (70579862)
栗田 昌和 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (20424111)
寺西 裕 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (50844635)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 血管奇形 / 血管内皮細胞 / モデル動物 / 分子標的治療 / タンパク質構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
血管奇形疾患は異常血管の集簇を特徴とする疾患である。全身の臓器に生じ様々な身体機能障害の原因となるが、その発症メカニズムはよくわかっておらず難治性例も多い。我々は先行研究において頭部血管奇形の一種に新規の原因遺伝子候補を同定した。本研究では、ゲノム解析、トランスクリプトーム解析、細胞実験、動物実験やタンパク質構造解析など種々の手法を用いることで同遺伝子の異常により血管奇形の形成に至る機序を明らかにする。これにより、血管奇形形成における新たな分子機構を解明し、治療的介入の礎を築くことを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、我々が先行研究において新規に同定した血管奇形原因遺伝子変異(GJA4 c.121G > T (p.Gly41Cys))により血管奇形が形成されるメカニズムを解明することである。ゲノム解析、トランスクリプトーム解析、細胞実験、動物実験やタンパク質構造解析など種々の手法を用いることで同遺伝子変異により病変形成に至る機序を明らかにすることを目指した。ゲノム解析として臨床検体の変異解析を進めた。先行実験において、眼窩内海綿状血管奇形の25/26例 (96.2%)に変異を同定していたが、さらにそのうちの2例について、生検体からcell sortingにより得ていた血管内皮細胞と非血管内皮細胞のDNAを解析し、同GJA4変異が病変中でも血管内皮細胞に認められることを明らかにした。また、細胞実験としてヒト臍帯静脈血管内皮細胞株(Human Umbilical Vein Endothelial Cells: HUVEC)を用いた実験を進めた。変異型および野生型GJA4を過剰発現させたHUVECを作製し、種々の実験を行った。これにより、変異型GJA4により細胞生存能低下やtube formation低下などの細胞機能障害が生じること、これらの異常がGJA4チャネル阻害により回復することを明らかにした。以上の結果を論文化し投稿した。加えて、動物実験として同変異のノックインマウス作製を開始した。全身性ノックインマウスと血管内皮細胞に特異的に変異をノックインするコンディショナルノックインマウスの作製を進めた。全身性ノックインマウスについては個体化し繁殖を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
細胞実験により新たな知見が得られており、動物実験も開始している。
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今後の研究の推進方策 |
動物実験をさらに進め、組織学的評価や分子生物学的解析を行う。
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