研究課題/領域番号 |
21H03049
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
齋藤 貴子 (千見寺貴子) 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (40452982)
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研究分担者 |
齋藤 悠城 札幌医科大学, 医学部, 講師 (40758702)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2022年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 関節リウマチ / 滑膜 / 細胞老化 / 再生 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は, 関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis; RA)の滑膜で, 有害性老化細胞を中心とした微小環境「老化細胞ニッチ」の形成がRA滑膜炎の真の病態像である可能性に辿り着いた. 本研究では, 1) RA滑膜の老化細胞ニッチを解明する. ついで, 2)老化細胞ニッチの破壊による滑膜炎制御法を確立し, 炎症を抑えた滑膜に3)組織の再生を促すヘルパー老化細胞を誘導することで滑膜を“関節構造の再生の場”へと変容し, 骨・軟骨の再生を促すことで構造的寛解を超えて再び機能する関節の獲得を目指す.
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研究成果の概要 |
関節リウマチ(Rheumatoid Arthritis: RA)の滑膜炎の原因解明のため,細胞老化に着眼しRA患者滑膜組織およびRAマウスモデルを用いて検証を行なった.その結果,RA滑膜組織において細胞老化を起こした滑膜線維芽細胞が同定され,活発に免疫細胞や他の線維芽細胞と細胞間コミュニケーションを形成することがわかった.さらに,老化細胞の除去によってRA滑膜炎が減少したことから,RA滑膜炎の病態における老化細胞の関与が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RAの薬物治療はこの20年において大いに発展し,生物学的製剤が登場してから,寛解の到達が可能となった.しかし,呼吸器疾患や帯状疱疹,静脈血栓症などのリスクも懸念されており,休薬によって再燃することからも,RA滑膜炎の原因そのものを標的とする治療には至っていない.本研究成果によって明らかにしたRA滑膜炎の原因としての老化線維芽細胞とそれら細胞が形成する微小環境の存在は,RA滑膜炎の原因となる新たな治療標的となり,将来的にRA治療法の新規開発へと繋がるものとして期待される.
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