研究課題/領域番号 |
21H03066
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
井上 貴博 三重大学, 医学系研究科, 教授 (80511881)
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研究分担者 |
田中 利男 三重大学, 医学系研究科, 特定教授 (00135443)
佐々木 豪 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (20644941)
内田 克典 三重大学, 医学部附属病院, 講師 (60362349)
加藤 学 三重大学, 医学部附属病院, 助教 (60626117)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 膀胱癌 / ゼブラフィッシュ / 異種移植モデル / シスプラチン / 薬物療法 / 膀胱がん / 薬剤効果判定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では1) 膀胱癌細胞株やヒト膀胱癌組織を免疫系の発達が未熟な受精生後間もないゼブラフィッシュの卵黄嚢に移植して、膀胱癌で用いる化学療法剤や新規の様々な分子標的薬の薬効評価系を確立すること、2)ヒト膀胱癌組織の遺伝子発現と化学療法剤・新規分子標的薬に対するゼブラフィッシュヒト癌組織異種移植モデル(zebrafish patient-derived xenograft:zPDX)での反応性とを比較検討して、あらたな診断・治療シーズを見いだすこと、を主な課題とする。以上の目標を達成することで短期に薬物効果を判定可能なモデル(zPDX)の膀胱癌個別化医療への臨床応用につなげることを目指している。
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研究成果の概要 |
1)膀胱癌培養細胞、2)ヒト膀胱癌組織を用いて樹立したマウス異種移植モデル、3)ヒト膀胱癌組織、にCytoTell UltraGreen(UGreen)で一過性に標識した後、受精後48時間以内の免疫寛容なゼブラフィッシュに移植し、画像解析を用いてシスプラチンの薬効評価可能な系の基盤を確立した。2例の浸潤性膀胱癌症例のゼブラフィッシュでのシスプラチン薬効評価と臨床での効果が一致した。今後は多数例の膀胱癌症例でシスプラチンの薬効評価と実臨床での効果との比較検討を行い、臨床応用可能な膀胱癌ゼブラフィッシュ薬効評価系の確立を目指す予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
転移のない筋層浸潤性膀胱癌患者はCDDPを含む化学療法(NAC)を膀胱全摘除術前に行うことが標準的治療であるが、効果は40%と限定であり、効果のない患者はこのNACによる治療の遅れが問題である。従って、NACの効果を予測するマーカーや検査方法の開発が望まれるが、臨床応用可能な方法はない。本研究成果をもとにゼブラフィッシュ異種移植モデルを用いた薬効評価系が確立されれば、この薬剤効果予測に基づいた個別化医療への応用が可能と考える。
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