研究課題/領域番号 |
21H03082
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 旭川医科大学 |
研究代表者 |
原渕 保明 旭川医科大学, 医学部, 名誉教授 (80208686)
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研究分担者 |
熊井 琢美 旭川医科大学, 医学部, 講師 (00596306)
大原 賢三 旭川医科大学, 医学部, 講師 (20596308)
高原 幹 旭川医科大学, 医学部, 講師 (50322904)
大栗 敬幸 旭川医科大学, 医学部, 准教授 (70564061)
長門 利純 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80431419)
岸部 幹 旭川医科大学, 医学部, 講師 (80447101)
小林 博也 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90280867)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | NK/T細胞リンパ腫 / 鼻性NK/T細胞リンパ腫 / ペプチド / ワクチン |
研究開始時の研究の概要 |
鼻性NK/T細胞リンパ腫による免疫抑制機構を多方面から明らかにし、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を用いて抗腫瘍免疫を賦活化する(アジュバント効果)。さらに、多様な検索手法を用いて免疫療法の標的となる新規腫瘍抗原の同定を試みる。同定した腫瘍抗原からエピトープペプチドを同定し、抗腫瘍T細胞を惹起可能なペプチドワクチンを創生する。最終的に、免疫抑制を打破するアジュバントとペプチドワクチンを組み合わせることで、腫瘍特異的T細胞を介する抗腫瘍効果をマウスモデルで証明する。
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研究実績の概要 |
鼻性NK/T細胞リンパ腫がCCR4を発現しており、CCL17を介したポジティブフィードバックを形成していることを明らかとした。また、抗CCR4抗体(Mogamulizumab)がNK細胞を介した抗体依存性細胞傷害活性を増強することも見出した。更に、TGF-bやプロスタグランジンE2などの免疫抑制因子が本腫瘍から産生されることも明らかとなり、COX2阻害薬が鼻性NK/T細胞リンパ腫に対する免疫治療のアジュバントとして有効であることが見出された。 申請者らはこれまでにp53などの多くの腫瘍抗原から腫瘍特異的なT細胞を誘導可能なエピトープペプチドを同定してきた(Ohara et al. OncoImmunology, 2018など)。本検討では、これまで構築してきたペプチド解析アルゴリズムを用いて本腫瘍に発現しているc-MetやPD-L1などの腫瘍抗原および、そのエピトープを同定した。具体的には、発現している腫瘍抗原をTCGAデータベースで検索し、発現が予測されるタンパクの腫瘍細胞株および患者組織における発現を、フローサイトメトリーやウエスタンブロット、免疫組織化学染色で明らかにした。次に、IEDBやSYFPEITHIによるアルゴリズム解析を用いて複数のHLAに結合可能なペプチドを推定、合成する。このペプチドと、磁気ビーズ法で分離したドナー由来樹状細胞およびT細胞を共培養/クローニングすることで、腫瘍特異的T細胞株を樹立した。樹立した抗原特異的なT細胞のHLA拘束性は、抗HLA抗体による増殖阻害およびELISA法およびサイトカインの細胞内染色で確認し、実際に抗腫瘍効果があることを証明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り、順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
これまで得られた成果を統合させ、患者の治療に直結する新たな複合的免疫療法の開発を目指す。具体的には、同定したペプチドで樹立した腫瘍特異的T細胞の腫瘍細胞への応答性が免疫チェックポイント阻害薬やケモカイン阻害薬、分子標的薬で増強するかを、ELISA法および細胞内染色によるGranzyme B産性能およびLDHやCFSE/7-AADラベリングを用いた細胞障害活性アッセイで評価する。さらに、NOD/Shi-scid.IL-2RγKO (NOG)マウスに腫瘍細胞を接種した異種移植モデルに、ペプチドで樹立したT細胞株を尾静脈より移入してT細胞による抗腫瘍応答がこれらのアジュバントにより増強するか検討する。これらの成果に基づき、鼻性NK/T細胞リンパ腫に対するペプチドワクチンもしくは養子免疫療法へのアジュバントの有用性を証明する。
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